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特集

アメリカを潤すブルース・スプリングスティーン、そのロックンロールの源流

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2004年12月24日 17:00

更新: 2004年12月24日 18:10

ソース: 『bounce』 260号(2004/11/25)

文/村尾 泰郎

THE HEAD OF A BIG RIVER

 ブルース・スプリングスティーンの代表作『Born To Run』。そのレコーディングに入るとき、スプリングスティーンは「ボブ・ディランのような言葉で、フィル・スペクターのようなサウンドを作り、ロイ・オービソンのように歌いたかった」とのちに回想している。こんな発言からも伝わってくる、アメリカン・ミュージックへの限りない愛情が、彼の音楽的な基盤になっているのだ。

アマチュア時代、チャック・ベリーのツアー・バンドを務めたこともあるスプリングスティーンは、ファッツ・ドミノやリトル・リチャードといったロックンロールのオリジネイターたちを、そしてなによりエルヴィス・プレスリーを敬愛してきた。アイズレー・ブラザーズをはじめとするリズム&ブルース・アーティストからの影響も大きいし、同じく彼らから多大な影響を受けたローリング・ストーンズやザ・フー、デイヴ・クラーク・ファイヴといったUK勢も、ボスにとっては海の向こうの兄貴たち。なかでもヴァン・モリソンのソウルフルなシャウトはボスのそれを思わせるし、その激情漲る喉はデトロイトの不良、ミッチ・ライダーの油まみれの喉と共鳴し、闇に向かって吠えている。アメリカン・ミュージックという肥沃な大地を、知識ではなく身体で記憶するスプリングスティーン。ロックンロール信仰の道をおおらかに行く彼は、その大地の真ん中を真っ直ぐ流れる広くて大きな河なのだ。

▼文中に登場するアーティストの代表作を一部紹介

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