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特集

2004年を代表する作品&登場アーティストの見逃せない過去作を〈Lean Back〉!(2)

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2004年12月16日 16:00

更新: 2004年12月16日 17:45

ソース: 『bounce』 260号(2004/11/25)

文/轟 ひろみ

PITBULL
『M.I.A.M.I.』
 TVT(2004)
USで今夏流行した人気リディム〈Coolie Dance〉。で、ヒップホップ・シーン的にはこのピットブルの“Culo”がトドメを刺したようだ。パーティー隊長=リル・ジョンの大騒ぎヴァイブス注入ぶりもハンパなく、ディアス・ブラザーズも大活躍。同リディムを縁としたMrヴェガスとの合体も楽しいアゲ過ぎ盤。

TRINA
『Diamond Princess』
 Slip-N-Slide/Atlantic(2002)
ここ数年のマイアミ人気にある意味で火を点けたのは、彼女のハイプ的な振る舞いだろう。明け透けな詞と、粘っこいライミングでたちまち注目を集め、現在ではそのキャラのみならず作品の面でもきちんと評価されている。レッド・スパイダやクール&ドレーの起用も早かった。

TERROR SQUAD
『True Story』
 SRC/Universal(2004)
言わずと知れた“Lean Back”収録の強力盤なのだが、ここで特筆したいのは、ファット・ジョーとも仲が良いマイアミの雄=クール&ドレーによる3曲。特にドレーがヴォーカルも披露する“Take Me Home”の艶やかさは、さすがプエルトリカンといった感じだし、“Hum Drum”もカッコイイ!

PHIL THE AGONY
『Aromatic』
 Agony/Goodvibe(2004)
イグジビットが新たに結成したクルー=ストロング・アーム・ステディの参謀格。ダイレイテッド・ピープルズへの忘れられない客演などを経て、今作ではリラックスしたグルーヴに乗せてタイトなライミングを走らせる。ハイ・テックらの参加にも注目で、イグジビットの新作とセットで聴ける一枚。

FEDERATION
『The Album』
 Virgin(2004)
イグジビットの新作にも尽力しているリック・ロックがいちばん本気になる身内グループ、フェデレーション。ベイエリア復興を高らかに謳ったそのサウンドは、ありがちな西モノとは異なる超トリッキーでフリーキーな変則トラックの嵐! アルバム後半ではファンカデリックのようなドロドロ系も楽しめる快作。

XZIBIT
『Man Vs. Machine』
 Columbia(2002)
前作『Restless』の成功を受け、ドレーが引き続き総監督にあたった通算4作目。デナウン・ポーターによるドレー流儀のヘヴィー・ファンク“Multiply”に首をブンブン振らされる一方で、ヘンテコなオペラ風バウンスやらシブいカントリー引用曲などで、そのビート対応能力を見せつけた名作。

CYPRESS HILL
『Til Death Do Us Part』
 Columbia(2004)
最終的には未収録となったものの、イグジビットの新作用にストリート・シングルを作ったのはマグス。その相変わらず煙たい雰囲気はサイプレスのこの最新作にも夥しく充満。クラッシュ使いという大ネタばかりが話題になったけど、それだけじゃもったいないほどの蒙昧世界が広がっている。

NAS
『The Lost Tapes Vol. 2』
 Ill Will(2004)
このたびの新作『Street Disciple』に先駆けていきなりリリースされた〈The Lost Tapes〉の第2弾で、ナズには珍しくインディー流通で登場。中身のほうはなかなかの貴重モノで、目玉は(録音時期は不明だけど)ドクター・ドレーによる未発表曲! 他にもレアなリミックスなどが手軽に聴けます。 

FABOLOUS
『Real Talk』
 Desert Storm/Atlantic/ワーナー(2004)
ギャルへのウケはNo.1、軟体ラップで時流を泳いでいくファボラスが王座をめざしてリリースしたばかりの3作目。華やかなゲスト陣に目が行くところだが、ポール・ケインやヤング・ジーズィら若手をフィーチャーして勢いのあるストリート感を増強した側面も見逃せない。

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