こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

特集

特別扱いしたくなる歌姫、シリータ

 今年の7月、乳ガンとの闘病の末、58歳で他界したシリータ。キュートなハイトーン・ヴォイスが魅力の可憐な歌姫だった。当初は秘書としてモータウンに入社。そのうちバック・シンガーに抜擢され、67年に本名のリタ・ライト名義でシングル“I Can't Give Back The Love I Feel For You”をリリースする。

この後、スティーヴィー・ワンダーと恋仲になり、70年に結婚。ふたりは多くの楽曲を共作したが、結婚生活は1年半でピリオドを打つ。しかしその後も友人関係は続き、72年にシリータ名義でリリースしたファースト・アルバム『Syreeta』、続く74年の『Stevie Wonder Presents Syreeta』はスティーヴィーが全面援護。77年にはリオン・ウェアが制作した『One To One』をリリースし、以降もソロ作を出し続けた。

それと並行して、78年にはGC・キャメロンとの共演盤『Rich Love, Poor Love』を放ち、79年にはビリー・プレストンとの共演曲(81年にアルバムも制作)をヒットさせ、ゲイリー・バーツらのジャズ作品への客演もこなしていた。80年代後半以降は第一線から遠退くもバック・シンガーとして活動を続け、その後はオマーの97年作『This Is Not A Love Song』で清らかな美声を響かせていたのが記憶に残る。天使のようなシンガーだった。

▼現在でも入手が容易なシリータの作品

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2004年12月02日 13:00

更新: 2004年12月02日 16:57

ソース: 『bounce』 260号(2004/11/25)

文/林 剛

インタビュー