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モータウンはポップス・カヴァーがお好き!?

 モータウンが掲げていたキャッチフレーズ〈Sound Of Young America〉に留意すれば、そもそもリスナー対象を黒人層に絞っていなかった彼らの姿勢がわかるが、そんな理由もあって60年代のモータウン作品は白人向けのポップス・カヴァーを数多くのアルバムに忍ばせていた。

なかでも多く取り上げられたのがビートルズ、フランク・シナトラ、そしてバート・バカラック曲であり、現在ではそれぞれが1枚ずつのコンピに編集されているので、トリビュート盤的な楽しみ方も可能だろう。ミラクルズの“Something”が絶品なビートルズ盤、マーヴィン・ゲイの憧れが粋に爆発したシナトラ盤、ダイアナ・ロスの“Close To You”がハマり過ぎのバカラック盤……どれも素晴らしい。

ちなみに同種の企画では、ボイス&ハートの楽曲を集めたものもリリースされている。もちろんこの手の試みが容易に実現され得たのは、リズム&ブルース~ソウルに留まらない素養を持ったアレンジャーや演奏者をモータウンが抱えていたことの証明でもあるのだが。


ビートルズのカヴァー曲を集めた『Motown Meets The Beatles』(Motown)


フランク・シナトラのカヴァー曲を集めた『Motown Celebrates Sinatra』(Motown)

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2004年12月02日 13:00

更新: 2004年12月02日 16:57

ソース: 『bounce』 260号(2004/11/25)

文/狛犬

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