英国紳士はモータウンがお好き!?
『With The Beatles』でミラクルズ“You've Really Got A Hold On Me”(スモール・フェイセズもカヴァー)など、3曲もモータウン曲を披露しているビートルズから。彼らの“In My Life”が、これまたミラクルズ“The Tracks Of My Tears”にインスパイアされてできたという話は有名だが、何とザ・フー“Substitute”も同曲を元にしているそう。
そのフーはデビュー・アルバムのセッションでモータウン・カヴァーを連打していた(〈Deluxe Edition〉で聴ける)。もっとサザン・ソウル寄りに思えるローリング・ストーンズでさえ“My Girl”を歌っている。また、60年代にバリバリのモッドだったマーク・ボランはT・レックス末期にモータウン・サウンドに〈回帰〉したし、デヴィッド・ボウイは“Dancing In The Street”を呑気にカヴァー。ポール・ウェラーに至ってはカヴァー以前に、あのベース・ラインを用いた“Town Called Malice”が思い出される。要するに、ヒップな若者はみんなモータウンに夢中だったのだ。
ジャムの82年作『The Gift』(Polydor)
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