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特集

耳で聴いたピープル・トゥリー

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2004年11月18日 14:00

更新: 2004年11月22日 12:48

ソース: 『bounce』 259号(2004/10/25)

文/大石 始、ケチャ、出嶌 孝次

DJ KRUSHをめぐる音楽の果実は、ここに一本のトゥリーを生んだ

VARIOUS ARTISTS 『KYOTO JAZZ MASSIVE』 フォーライフ/1994

  上昇志向や挑戦の末の海外進出ではなく、真価が理解され真っ当に評価される場をめざした結果の海外進出。KRUSHにしてもKJMにしても発端はそれだ。そんな場を築き上げんとした面々の奮闘を克明に刻み付けた記念碑たる本作には、KRUSHとB-BANDJが合体した“THE HABIT”も違和感なく収録されている。(出嶌)

近藤等則 『NERVE TRIPPER』 DIW/2003

  ヒップホップとジャズ、ジャンルは違えども、心に隠し持った刀は同じ。都市の表層を丁寧に剥がしながら、その奥底に渦巻くアレコレを浮き上がらせるような視線の鋭さもまた。ゆえに、97年に『記憶 KI-OKU』で2人が共演したときの驚きはさほどのものではなかった。その盤から出てきた音には驚かされたけどね!(大石)

DJ CAM 『Liquid Hip Hop』 Koch/2004

  その暗殺ビートで90年代半ばを席巻し、KRUSHとも並び称されたアブストラクトの暗黒王子。この最新作ではひねくれながらもストレートなループ・ミュージックに原点回帰を果たした。なお、今年の〈FUJI ROCK〉におけるカムとKRUSHは、数時間違いでまったく対照的なパフォーマンスを繰り広げている。(出嶌)

INDIVIDUAL ORCHESTRA 『music from a view』 Revirth/2003

  ヒップホップ界の〈オレ流〉がKRUSHなら、テクノ界はもちろん田中フミヤでしょう。自分を貫き通すその姿勢、海外からの高い支持、どちらも2人に共通するもの。別名義での本作では、リズムとメロディーが穏やかに共存する心地良いコラージュ・ミュージックを披露。イヴェントでの野郎率が高いのも共通点(笑)。(ケチャ)

VARIOUS ARTISTS 『士魂2』 SHIBURAI/2001

  DJ YAS、DJ HIDE、刃頭とのKEMURI PRODUCTIONでKRUSH道をまっとうしたKENSEIが中心人物のひとりとなって立ち上げたレーベル、SHIBURAI。今作はINDOPEPSYCHICSやnumbを収録し、KRUSHの遺伝子が脈々と受け継がれていることを感じさせる。エクスペリメンタル~ブレイクビーツ・コンピの名盤だ。(ケチャ)

UNKLE 『Psyence Fiction』 Mo' Wax/1998

  ジェイムス・ラヴェルとDJシャドウ──かつてのKRUSHの盟友2人が組んだアンクルがこのファーストで放ったサウンドは、ロックも呑み込んだ音の万華鏡だった。同年リリースされたKRUSHのオール・インスト作『覚醒』と比べると、両者の違いは歴然。その距離は以降縮まっていないが、共に音の開拓者ゆえ、ですね。(大石)

JOHN LENNON 『Mind Games』 Capitol/1973

  『迷走』で表題曲をカヴァーしていたKRUSH。数あるレノン曲のなかでも比較的地味なこの曲を選ぶあたりが渋いが、KRUSHはビートルズおよびジョン・レノンに関してはそれほど詳しくないらしい。しかしながら、少し不器用なほどに真摯なメッセンジャーぶりに2人の共通項が見えてくるような気もする。(大石)

刃頭 『TheNEWBORN』 Ridin' High/2002

  互いのユニットにいたMCがMICROPHONE PAGERを結成したという遠縁もあるが……それ以上に同じ煙に巻かれた同志でもあるし、実際の共演を経て、異なる方向から和にアプローチしてきた関係でもある。KRUSHが侍なら刃頭の音は忍者のようだったり、やくざ者のようだったりもするけれど。(出嶌)

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