まず聴くべきブルースとロックのイイ関係盤
MUDDY WATERS 『The Best Of Muddy Waters』 Chess/MCA
48年から54年頃までの録音をまとめたマディのファースト・アルバムで、約半分はR&Bチャートでヒットを記録。大スタンダード“Hoochie Coochie Man”や、ストーンズがカヴァーした“I Just Want To Make Love To You”の原曲など、シカゴ・ブルースの魅力が詰まった、ブルース究極の一枚だ。最高の歌と演奏。
ALBERT KING 『Born Under A Bad Sign』 Stax/Fantasy(1967)
66~67年にスタックスで録音した、重厚かつファンキーな味もある名盤。タイトル曲はクリーム、ポール・バタフィールド・ブルース・バンドなどが、“The Hunter”はフリーやツェッペリンがカヴァー。デレク&ドミノス〈いとしのレイラ〉のリフは、マイナー・ブルース“As The Years Go Passing By”の歌メロがもとになっているのだ。
R.L. BURNSIDE 『Mr. Wizard』 Fat Possum/Epitaph(1997)
バーンサイドは、ミシシッピ北部で60年代から活動。そのワイルドなサウンド、ワンコードで延々と続くグルーヴには天然のループ感があり、90年代になって急速に注目されるようになった。97年作の本盤にはジョンスペとの共演曲も含まれるが、それ以外のバーンサイドのバンドだけの演奏も、ジョンスペの爆音に負けない怪しいパワーがあるのだ。