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特集

PAUL WELLER(3)

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2004年09月02日 16:00

更新: 2004年09月02日 17:53

ソース: 『bounce』 257号(2004/8/25)

後進のリスペクトを受け、彼らの支えとなったソロ期

 ポリドールが契約を拒否。スタイル・カウンシル消滅……彼のソロ活動は、どん底からのスタートだった。その時期の彼は音楽、人生に対して〈どうせ俺なんかよ~〉的なやさぐれ具合で、妻であるDC・リーとも別居(その後離婚)。救いようがないほどのダメっぷりをさらけ出していた。そんな彼を見かねたマネジャーでもある父ジョンが、〈えぇ……メンドイよぅ~〉と言ったかどうかは定かではないが、ごねるポールをなかば強引にツアーへ送り出す。

 結果このツアーで俄然ヤル気を取り戻し、92年にソロ・ファースト・アルバム『Paul Weller』を発表。今作で彼は、自分自身の原点を見つめ直し、己の血肉となったルーツ・ミュージックに接近していった。続くセカンド・アルバム『Wild Wood』ではUKチャート初登場2位を記録! 〈父ちゃん、俺やったよ!〉と言ったかどうかは定かではないが、直後の〈グラストンベリー・フェスティヴァル〉で完全復活した勇姿を披露した。見守る多くのファンは心から安堵し、肩を抱き合い涙した。さらに95年、勢いを取り戻した彼は、自分が生まれたストリート名をアルバム・タイトルに冠し、ダイナミックなバンド・アンサンブルを聴かせる『Stanley Road』を発表! ブリット・ポップ全盛のなか、念願のUKチャートNo.1を獲得したのだ。また、彼の周辺には〈兄貴!〉〈兄上!〉〈兄者!〉と、彼を慕うオアシス、ステレオフォニックスなどが集まりはじめ、新人バンドたちの相談役としても愛される。

 なかでもオーシャン・カラー・シーンが低迷していた時代、ギターのスティーヴ・クラドックをポールはツアー・メンバーとして連れ回し、そのギャラでバンドを食わせてやっていたというんだから……(号泣)。97年には極太ロックを聴かせる『Heavy Soul』を発表。98年のソロ・ベスト『Modern Classics』を挟んで発表された『Heliocentric』ではうっとりとした歌心を聴かせ、2002年にはスタイル・カウンシル時代を思わせるカラフルなサウンドが盛り込まれた『Illumination』で、自身のキャリアを一度まとめ上げた。

 そして〈ロック・オデッセイ〉で来日! 期せずして、YAZAWAとの〈日英、頼れるロック兄貴対決!〉……にはなっていないが、変わらぬルックスの若さと大人の渋みを披露。最新作であるカヴァー・アルバム『Studio 150』への期待度は最高潮に達している。親子ほども歳の離れた期待の新人モッズ・バンド、オーディナリー・ボーイズからも多大なリスペクトを受け、永遠に若者たちの憧れであり続けるポール・ウェラー。46歳となったいまもなお現役バリバリである彼のように、僕もカッコ良く歳を重ねられたら……と思う、今日この頃である。(冨田 明宏)

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