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特集

For The Love Of Summers(3)

韻シスト『ROCK ON』 エピック(2004)
関西発のバンド+3MC、メジャー2作目のミニ・アルバム。ファンクやジャズをベースに、芯の太いロック的な土臭さをも感じさせるアプローチは、日常のよしなしを気さくにやりとりするラップとも相まって、夏休みにも似た独特のユルさ満開。はよフル・アルバムを出さんと勝手に飲らせてもらうよ!(出嶌)

タカツキ『東京・京都・NY』 nrecords(2003)
ウッドベースを抱えたラッパー、タカツキの2作目。『なつ(青い夏)』というそのものズバリなEPも出している彼だが、街から街へと言葉が横断していくようなその叙情性は、決して勇み足することのない柔らかな音楽性に支えられている。copa salvoのピーチ岩崎、Q-ILLらもフラリと客演。(出嶌)

瘋癲『MUSIC IS EXPRESSION』 
NEXT LEVEL/ファイル(2003)超メロウな“Castaway”なんか聴いたら迂闊に濃い酒を飲みたくなるし、男(漢)たちの激しくも優しいブルースはどの曲も深い時間にハマリ過ぎ。M.FUJITANIと仲間たちの交歓した記録が生々しくも緻密なプロダクションに宿っているからこそ、いまは断酒して新章を待つ。(出嶌)

GARBLE? 『POWDER』 4WD(2004)
GARBLEPOORのHIDENKAとIWASAのデュオ。今作ではIWASAの歌とアコギ&ピアニカが独特の軽みを醸し、下駄履きのブレイクビーツ的な風情で尋常じゃない。ふわりと舞うHIDENKAのラップもいつもどおり風来坊な色男。縁側で煙草を灰にしながらダラリと聴きたい傑作。ビールも冷やしといて!(出嶌)

VARIOUS ARTISTS 『NATURAL VIBES』 
ソニー(2003)ブーム、というほど下世話じゃないが……多様なエリア、多彩なジャンル(とされる括り)で同時多発的に注目を集めはじめたオーガニックな感触の楽曲を並べたコンピ。KeycoとLoop Junktionのコラボによる表題曲やMika Arisakaのソロが絶品。本特集の掲載メンツも多数登場するマストな一枚だ。(出嶌)

Q-ILL 『Out Of Cosmos In The Brain』 CHILL SIDE(2002)
多芸なQ-ILLが、自身も属するバンドdiyTokionとの共同作業で生み出したファースト・アルバム。ザラリと心地良いラップと、ジャジーでオーガニックなトラックとが呼吸を分け合う。ストーリー性の壮大な広がり具合はプラネタリウムを眺めているような気分。(出嶌)

VARIOUS ARTISTS 『HOTEL SUNSET』 ソニー(2004)
架空のホテルをテーマにした井出靖監修のビーチ・ミュージック集。TICOの涼やかなスティールパン、DSKと井上薫の静謐なギター交流、吉澤はじめのピアノ曲、他にもQualia(半沢武志)や山内雄喜らが楽曲を提供、全体をアフター・サーフなアンビエンスが横溢。夏の終わりまで楽しめそう。(出嶌)

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2004年07月15日 17:00

更新: 2004年07月15日 17:00

ソース: 『bounce』 255号(2004/6/25)

文/大石 始、立野 幸恵、出嶌 孝次

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