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特集

For The Love Of Summers

ここに挙げた作品はもちろん季節モノなんかじゃないし、夏のサントラは人それぞれ。だけど、もっと心地良い音が欲しいなら、こんな夏待ち音楽はいかが?

首里フジコ『Lua e sol』 247 MUSIC(2004)
沖縄の暑い夜、そのネットリとした熱気でボサノヴァやジャズをふんわりと包んだような優しい肌触りを持った一枚。saigenjiらのバックアップもどこかリラックスしたもので、ナチュラルな美しさを持った首里の歌声を柔らか~くサポートしている。やっぱり傍らには泡盛を……。(大石)

Reggae Disco Rockers 『Rainbow』 flower(2004)
テーマは〈Summer Breeze〉!!って、この特集のためにあるような最新作。痒いところに手が届くサウンド・プロダクションの妙はもちろん、新加入した有坂美香の歌唱が振りまくラヴァーズ風味が蒼い色彩を塗り込んでいる。それにしてもYOYO-Cを伴った表題曲。この快感指数はトンでもない!!(大石)

ワック・ワック・リズム・バンド『Varietions EP』 ファイル(2004)
イイ意味でこれこそ季節モノ! Rhymesterのラップが盛り上げる“Wack Wack Rhythm Island”を3ヴァージョン収めたEP。原曲の気安いノリにも酒が進みますが、目玉はクボタタケシの硬質なリミックス。オルガン主導の“Rhythm Island Breakdown”も含め、3曲分以上の汗が出る一枚です。(出嶌)

Port Of Notes 『Trance of Dream』 クルーエル(2004)
それぞれのソロ活動も快調なふたりから届けられた約3年ぶりのニュー・シングルは、問答無用に降り注がれる光のような、清々しいポップスに。坂田学(Polaris)、桜井シンイチ(mi-ne)、堀川ヒロユキ(54-71)なども演奏に参加。フル・アルバムがとにかく待ち遠しい!!(立野)

Leyona『Try to Fly』 エピック(2004)
またしても夏のヒットをかっさらう予感大の、Leyonaのニュー・シングル。THEATRE BROOKの佐藤タイジが作曲した表題曲では伸び伸びと、広島時代からの盟友Cameramansとのコラボ曲となったカップリングでは、ロック・テイストのイイ〈マジック〉出してます。爽快!(立野)

奥山みなこ『MUCH LOVE』 flower(2004)
S-WORDやToshiyuki Gotoの作品での振る舞いも素晴らしかった、Reggae Disco Rockersのメイン・ヴォーカリスト。初ソロとなる本作でも、スムースなトラックによく溶け合うナチュラルな歌声がファンタスティック! 暑苦しさも、一瞬で吹き飛ばしてしまうこの爽やかさったら!(立野)

川口大輔『Sunshine After Monsoon』 ソニー(2004)
ソングライターとして名を上げた俊英の初アルバム、と書くとメロディーに偏重した作品のようだが、saigenjiら手練をバックに従えてラテン・マナーをスタイリッシュに溶かしたアレンジこそが魅力。ヴォーカルに残る青さも絶妙に作用して、聴き心地は素晴らしく清々しいのです。(出嶌)

Love Tambourines 『Trance of Dream』 クルーエル(2004)
あまりに豊潤なソウルとラヴを鳴らして90年代を駆け抜けたユニット(〈伝説〉扱いするのは失礼)の初期音源が9曲コンパイル。本特集的には、レーベル・コンピが初出だったジャクソン5のカヴァー“Never Can Say Goodbye”のボッサ気分や、“Secret Summer”の翳りがしっくりきます。(出嶌)

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2004年07月15日 17:00

更新: 2004年07月15日 17:00

ソース: 『bounce』 255号(2004/6/25)

文/大石 始、立野 幸恵、出嶌 孝次

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