耳で聴いたピープル・トゥリー(2)
MARTHA & THE VANDELLAS
『The Ultimate Collection』 Motown
ザ・フーがカヴァーしたリズム&ブルースのなかでも特にファンが愛してやまない名曲といえば、モータウンの人気グループ、マーサ&ザ・ヴァンデラスの“Heat Wave”だ。軽快で勢いのある曲調と、ポップでキャッチーなメロディーが心たかぶらせます! ジャムやリンダ・ロンシュタットのカヴァーでも有名。(冨田)
FRANZ FERDINAND
『Franz Ferdinand』 Domino/Epic/2004
現在、世界各国で話題騒然のこの人たちも当然のごとくザ・フー・チルドレンだった!? 大ヒット・シングル“Take Me Out”のオープニングと、ザ・フーの中期を代表する名曲“Won't Get Fooled Again”のオープニングは、誰が聴いても〈同じやん!〉である。このような〈遊び〉にバンドのセンスが光る!(冨田)
PRIMAL SCREAM
『Shoot Speed(More Dirty Hits)』 ソニー
ザ・フー・マニアをニヤリとさせる曲といえばこちら、プライマル・スクリームの“When The Kingdom Comes”。どう聴いても“I Can't Explain”+“Anyway Anyhow Anywhere”+“Run Run Run”にしか聴こえん! ほかにも“So Sad About As”の愛情タップリなカヴァーなどで、リスペクトは一聴瞭然!(冨田)
DROPKICK MURPHYS
『Sing Loud, Sing Proud』 Hellcat/Epitaph/2001
パンクスにも大きな影響を与えたザ・フーだけど、ボストンの酒呑みパンクス、ドロップキック・マーフィーズはシングルで“Kids Are Allright”をカヴァー。ライヴっていうより呑み会、さもなきゃ運動会みたいな盛り上がりもザ・フーから受け継いだ。キース・ムーンが生きてたら、キルト姿で参加させたかったな。(ロビ太)
JOHNNY KIDD AND THE PIRATES
『25 Greatest Hits』 EMI
時は50年代後期、ビートルズ登場以前のイギリスを荒らしまくった海賊団。彼らの代表曲“Shakin' All Over”を全盛期のザ・フーはライヴで欠かさずプレイしてました! ボトムがやたらとヘヴィーで、サビでのブレイクのタメも最高にカッコイイ! ジョニー・キッドは66年に交通事故で他界。(冨田)
DMBQ
『DMBQ』 avex trax/2002
マイクをぐるぐるとブン回し、ギターを叩き弾き、ドラム・セットをブッ壊す勢いで爆音を鳴らしながら、ブルースの魂を解放していたザ・フーのステージ。そんなロックンロール流儀を現代のニッポンで継承するダイナマイト・マスター4人衆。ピート・タウンゼントばりにステージで血を流すときもあるとかないとか。(久保田)
THE SPECIALS
『The Specials』 2Tone/Chrysalis/1979
ともに下町の匂いがぷんぷん。ザ・フーがライヴハウスの荒削りな演奏をそのままレコードに刻んだように、スペシャルズもそのザックリしたスカ・サウンドで、パンクのエネルギーを発散させた。2トーンでピシッとキメた彼らは、ある意味ニューウェイヴにおけるモッズ的オシャレさんたち。(ロビ太)
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