現在の韓国映画&ドラマのなかでもっともアツい男たちは彼らだ!!
微笑みの天使、ペ・ヨンジュンの本当の魅力って……?
いま、日本でもっとも知られている韓国の有名人といったらペ・ヨンジュンだろう。昨年、BSで放送された「冬のソナタ」でジワジワと人気を獲得し、昨年末の再放送と今年に入ってからの地上波での放送、と段階を経てその人気は過熱するばかりである。
多くの女性を魅了するペ・ヨンジュンの魅力とはなにかを考えると、それはやはり〈微笑み〉だろう。すべてを包容するような優しさと穏やかさに満ちた微笑みは、少し前に流行した言葉で表現すると〈癒し〉効果もあるのだろうし、純真なその微笑みが母性本能をくすぐるところもあるのだろう。「冬のソナタ」で確立されたペ・ヨンジュンの魅力だが、来日時の穏やかで丁寧な受け答えや誠実な振るまいを見る限り、演じる役と実像のブレがなく、そのことがますます彼の好感度を高めているように思う。また、これまで彼が出演してきたほかのTVドラマも、ペ・ヨンジュンのイメージを大きく変えることがない。出演オファーに対しても自分のイメージに合うかどうかで出演を判断しているとの発言を見かけたこともある。
だが、初の映画出演となった「スキャンダル」は、良い意味で従来の彼のイメージを裏切る作品となった。映画初出演作に「スキャンダル」を選んだ理由を「〈冬のソナタ〉のイメージが定着しているので、今までとは違った姿を見せたいと思った。俳優としても認められたいと思ったんです」とペ・ヨンジュンは答えている。「スキャンダル」は、欧米では繰り返し映画化されてきたフランスの小説「危険な関係」を18世紀の李王朝に置き換えた歴史劇だが、ペ・ヨンジュンはトレードマークの眼鏡を外し、髭をたくわえ、外見からしてこれまでのイメージを覆している。また、本作の撮影にあたって8キロも減量し、狙った女性を確実に落とすプレイボーイ的な役柄を演じており、ベッドシーンにも挑戦。風流かつ軽薄に奔放な日々を楽しみながら、一人の女性を落とすという賭けのなかで、次第に自分のなかの本当の気持ちに気付きはじめる心の揺れを演じきっているあたり、役者としてのポテンシャルの高さも印象づけている。彼に対して、ルックス先行のクローズアップではなく、役者としての本質的な評価がなされるべきであると思わせるような作品になっているのだ。
韓国の映画賞のなかでも審査の公平性において信頼が高いといわれる青龍賞では、昨年この「スキャンダル」で新人男優賞を受賞。今後ブラウン管だけでなく、スクリーンに登場する機会も増えてきそうだ。
▼ペ・ヨンジュンの関連盤
同作のサントラ〈チェ・ジニョン〉(Pony Canyon Korea)