TIME MACHINE(2)
〈ヒップホップ・シーン〉に興味はない
そしてまた、彼らは自分たちが〈シーン〉内のいちアーティストである以上に、いい音楽の作り手でありたいと考えている。
「俺は〈ヒップホップ・シーン〉というものを信じない。みんなが特定の音楽スタイルを聴いてたり、そういう服装をしてるからって、そのシーンに属したいとも思わないし。コミュニティーはヒップホップにおける重要な要素ではあるけど、俺にとって大事なのは音楽を作ってみんなにそれを聴かせることだけなんだ。みんながヒップホップ・シーンについていろいろ考えるよりクォリティーの高い音楽を作ることに集中すればもっと評価できるものが出てくるし、俺も〈シーン〉というものにもっと興味が出るかもしれない」(チョメル)。
アルバム『Slow Your Roll』もまたそんな彼らの自画像であり、「自分がやっていることにこだわりをもってる人たちに向けられた作品」(ジェイソニック)だ。
「クォリティーにはすごくこだわってるし、ただアルバムの余白を埋めるための曲は出さない」(チョメル)。
「音楽をやることは俺たちにとってすべて。それを反映させようとしてるし、聴いたときにそれが伝わることを願ってる。こういうサウンドには意図的にしたし、全身全霊を込めたよ」(ジェイソニック)。
最後に、これは取材のたびに訊かれてるだろうけど、やっぱり訊いとこうかな。ホントにタイム・マシーンがあったとしたら、どの時代に行く?
「この質問にはいつも違う答えを言うようにしてるんだ。俺は恐竜時代を見てみたいけど、行ったらすぐに死んじゃうだろうね(笑)。あと、20年代のジャズ・クラブとか、禁酒法の時代が見てみたい」(チョメル)。
「いまキャメルのタバコとピラミッドについての〈Still Life With Woodpecker〉という本を読んでて、ピラミッドにすごく興味が湧いてきた。その時代を見たくなったよ」(ジェイソニック)。
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