耳で聴いたピープル・トゥリー(2)
シーモネーター & DJ TAKI-SHIT
『シモダス』 ソニー/2003
裸も厭わない名古屋の核弾頭、シーモネーターは“Club Tropicana”をネタにした楽園ムードたっぷりの“情熱トロピカーナ”を披露。プロモ・クリップでの乱痴気ぶりも原曲に通じますな。なお、シーモの守り神たる天狗の鼻は、ジョージが公園で露出した物体へのオマージュかも……とかいう学説はない。(轟)
CRAIG DAVID
『Slicker Than Your Average』 Telstar/2002
スティングと共演を果たすなど、ブリティッシュ・スターへの階段を着々と登ってゆくクレイグ。ストリート・オリエンテッドなキャラクターからポップなバラードやエッジーなダンス・チューンも均等にこなす姿は、若き日のジョージを思わせる。そろそろニアミスもありそうな両者……そういえばヒゲの形も似てるな。(轟)
SEAL
『Seal』 ZTT/Wea/1991
91年の〈Cover To Cover〉ツアーではシールの“Killer”をカヴァーしていたジョージ。原曲での喘ぐようなシールの歌唱もまんま完璧にコピーしているのが彼らしいけど、黒だとか白だとか言う前に〈いい歌い手〉であるからこその両者の出合いか。あと、2人とも声が濡れてるんだわさ。(達磨)
LL COOL J
『Phenomenon』 Def Jam/1997
その鍛え上げたマッチョぶりで男性にも人気が高い……とかそういうことじゃなく。今作にはジョージの“Father Figure”を引用し、父親によるDV経験を語ったヒット曲“Father”を収録。考えてみれば、LLがクイーンズでラップを始めた頃、大西洋を挟んでジョージが無邪気にラップしてたわけですな。(轟)
MADONNA
『Erotica』 Warner Bros./1992
イラク戦争に対しての発言であるとか、(いろんな意味で)ゲイ好きであるとか、いくつもの共通点を持つ彼と彼女。両者共に音楽シーンのド真ん中に居座り続けながらも同時にオルタナティヴな存在でもあり、だからこそ性別を超えた幅広い層からの支持を獲得しているわけで。永遠の(エロティック・)ポップスター!!(達磨)
郷ひろみ
『THE GOLDSINGER』 ソニー
名唱“哀しみの黒い瞳”から例の〈アチチ〉まで洋楽カヴァーには妙に積極的だったカサブランカ・ダディことHIROMI GOも“ケアレス・ウィスパー”にトライ。〈呟きは/いまでも胸を刺す/一人でいい/あなたの子供産んでみたいの/そんな言葉が……〉と恐ろしき飛躍を見せる日本語詞はひろみ本人作! 流石です!(轟)
西城秀樹
『HIDEKI 80'S』 BMGファンハウス
“ナイト・ゲーム”などの洋楽カヴァーもあるヒデキは、スティーヴィー・ワンダー作の“愛の園(AI NO SONO)”を歌うなど、よりジョージの嗜好に近い(!?)。そして、ひろみに負けじと“抱きしめてジルバ~Careless Whisper”も熱唱。となると五郎は? 「ゴローには連絡してません(ヒデキ風に)」。(轟)
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