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特集

ブルーアイド・ソウル──ワム!と歩みを共にした同時代の息吹 THE DAYS OF BLUE-EYED SOUL

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2004年04月22日 18:00

更新: 2004年04月22日 18:36

ソース: 『bounce』 252号(2004/3/25)

文/ドクター小鳩

 80年代初頭、テクノロジーに寄った音楽が最先端として音楽シーンを賑わせるなか、それに反発するかのようなかたちで、DJたちが60~70年代の黒人音楽を発掘、フロアに持ち込み始めたのが〈レア・グルーヴ〉なる動き。そんな動きと同調するかのように台頭してきたとも言えるのが、80年代版〈ホワイト・ソウル〉と称されるポップ・アーティストたちではないでしょうか。まずは、60年代のモータウン・サウンド、ファンク、レゲエなどの要素をポップに料理し、英国はもとより米国でもいち早く成功したカルチャー・クラブ。ボーイ・ジョージの〈まるで女性〉なルックスも話題になりました。また、ホンモノに迫る黒いフィーリングを聴かせたシンガーとして思い出されるのはポール・ヤング、さらにはシンプリー・レッドのミック・ハックネル。前者はマーヴィン・ゲイ“Wherever I Lay My Hat(That's My Home)”、後者はヴァレンタイン・ブラザーズ“Moneys Too Tight(To Mention)”と、両者とも初ヒットがソウル・カヴァーだったのも興味深いところ。

 さらに、スタイル・カウンシルやシャーデーなどは、ジャジーなフィーリングを加味したサウンドと洒脱な佇まいで、日本のオシャレ層からも好支持を獲得。特に後者は、バブル期を忘れられないオトナたちにいまでも好まれています。

 若手のアーティストたちにも感化されてか、ヴェテラン勢も良作を発表。スティーヴ・ウィンウッドは、アルバム『Back In The High Life』でグラミー賞の〈レコード・オブ・ジ・イヤー〉と〈最優秀男性歌手〉に輝き、70年代からポップスターの地位を揺るぎないものとしていたロッド・スチュアートもジェフ・ベックとの共演でインプレッションズ“People Get Ready”をカヴァーしたほか、順調にヒットを重ねていきました。

 ワム!のラスト作が登場した86年以降からは、前述のアーティストたちとは趣の違う、新たな〈ホワイト・ソウル〉感を漂わせるアーティストが台頭してくるわけですが、そのあたりについてはまた次回、〈People Tree~ブロウ・モンキーズ〉にて!?

▼文中に登場したアーティストの作品。


ポール・ヤング『No Perlez』(Epic)

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