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特集

小西康陽

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2004年04月01日 11:00

更新: 2004年04月01日 19:17

ソース: 『bounce』 193号(0/0/0)

文/安田 謙一

レコードのエゴイスト。
小西康陽は、
誰になるつもりだったのか。
それは実現したのか。
どうあれ、
結果的にはこうだ。
ポップの放蕩息子、ポップスになる。
そして、
東京はピチカート・ファイヴになった。
──多少の誇張が許されるのなら、
つまりはそういうことだ。

本領発揮。


ピチカート・ファイヴの新しいアルバム『プレイボーイ プレイガール』(注:1998年11月の記事になります)を繰り返し聴いて浮かんだのはそんな極めて凡庸な言葉だった。

 では。小西康陽というアーティストにとって〈本領〉とはいったいなんだろう。

 作詞家で作曲家で編曲家でプロデューサーでリミキサーでDJで文筆家で編集者で踊る人で映画好きでアート・ディレクターでベース奏者で写真家でビデオ・ディレクターで歌番組の司会者で美食家もとい大食漢でガール・ウォッチャーでレコード・バイヤーで……と数えきれない肩書きを、それぞれ半端じゃなくこなす、いま日本で一番忙しい(ような気にさせる)小西康陽にとって〈本領〉をひとつに限定することは不可能かもしれない。言い換えるなら、長い間のピチカート・マニアあるいはコニシ・ウォッチャーとしては、これまでに何度も何度も「小西康陽本領発揮」と繰り返し感じ続けてきたワケである。では、そのヒストリー・オブ本領発揮を、筆者の主観を濃く交えつつ振り返る。

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