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特集

フリッパーズ・ギター

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2004年03月04日 11:00

更新: 2004年03月04日 16:07

ソース: 『bounce』 251号(2004/2/25)

文/土佐 有明

89年。彼らの登場は日本のポップス・シーンに〈77年のロンドン〉さながらの革命をひっそりともたらした。その後、音楽だけではなく、アートやファッションなど隣り合わせのさまざまなカルチャーへの影響力を大きなものにしていった彼らだったが、登場から3年で早々と解散。しかし、その後のシーンにまで存在を残す、彼らの〈功〉と〈罪〉はいまだ大きい。とびきりチャーミングでアナーキーな彼ら――フリッパーズ・ギターの音楽を、いま振り返る


91年10月の解散から十余年。トリビュート・アルバム3タイトルのリリースを含め、フリッパーズ・ギター再検証の動きが盛んだ。とはいえ、いまあらためて彼らの功績を語るとなると、正直、どこから書き始めていいのか頭を抱えざるを得なかったりする。というのも、3枚のオリジナル・アルバムはもちろんのこと、ファッションやアートワーク、メディアとの関係性を含め、彼らの立ち居振る舞いはそのほぼすべてが既成の価値を揺るがす、オルタナティヴでパンキッシュでアナーキーなものだったからだ。そう、フリッパーズは単なる〈渋谷系〉という小洒落たムーヴメントを代表するポップ・イコンなどではなかった。彼らは、結成から解散に至るまで、ただただ過激であり続けたのだ。

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