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特集

それぞれのやり方でフリージャズを発展させた2つの地域──シカゴとNY

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2004年02月12日 14:00

更新: 2004年02月12日 17:59

ソース: 『bounce』 248号(2003/10/25)

文/達磨 剣

シカゴ──受け継がれるAACMの魂
 シカゴといえば、なにはともあれAACM(The Association For The Advancement Of Creative Musician)。65年にムハール・リチャード・エイブラムスによって設立されたこの組織は、黒人ジャズ・ミュージシャンのバックアップ/エデュケーションを目的とし、サン・ラーやアート・アンサンブル・オブ・シカゴといった優れた音楽家たちの新たなる音楽の創造に尽力。シカゴ・ジャズ・シーンの確立に多大な影響を与えてきた。また90年代末には、いわゆる〈シカゴ音響派〉と呼ばれたトータス周辺人脈の拠点として注目を集めることになり、〈ジャズの都〉としてのシカゴに再度注目が集まることに。〈21世紀的解釈によるフリージャズ〉ともいうべきそれらのサウンドのなかにもAACMの影響を見てとることができた。


ムハール・リチャード・エイブラムスの67年作『Levels And Degrees Of Light』(Delmark)


シカゴ・アンダーグラウンド・デュオの97年作『Synesthesia』(Thrill Jockey)

NY──フリー・インプロヴァイザーたちの聖地
 1930年代からジャズの中心地であったNYは、70年代に入るとオーネット・コールマンがNYのソーホーにオープンした〈アーティスツ・ハウス〉などのロフトを舞台に日夜セッションが繰り返されることになる。それらは〈ロフト・ジャズ〉と呼ばれ、ジャズ史に残る多くの名作を世に送り出した。また、80年代に差し掛かるとジョン・ゾーンを船頭役にした〈NYダウンタウン〉と呼ばれる新たなるシーンが誕生。ロフト・ジャズとの連続性は人それぞれだが、トム・コラやエリオット・シャープ、クリスチャン・マークレーといった〈Across The Border〉的な越境者たちが集うことになる。90年代になるとその輪のなかにはボアダムスなども加わり、フリー・インプロヴァイザーたちによる狂乱の宴が繰り広げられた。


ロフト・ジャズの中心人物であるポール・ブレイとアネット・ピーコックの73年作『Dual Unity』(Freedom)

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