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特集

フリージャズっていったいどこまで自由なんだ?

FREE JAZZ

 59年に発表されたデビュー作『The Shape Of Jazz To Come』でジャズ界に衝撃を与えたオーネット・コールマン。小節や和声という概念に囚われない彼の自由奔放な演奏スタイルがベースとなってフリージャズは生まれました。ただし、〈フリージャズ〉とはいってもその規定範囲は広く、決まった演奏スタイルがあるわけではありません。一方、ヨーロッパにおいては60年代からアンチ・ミュージック的な意味合いの濃いフリー・インプロヴィゼーション/フリー・ミュージックが発展していきます。フリージャズとの距離感は人それぞれだったようですが、インカスやFMP(Free Music Production)、AMMといった自主レーベル/共同体が次々と生まれていたのがその特徴だったといえるでしょう。また、80年代になると、NYダウンタウンがフリー・ミュージックの中心地となって新たなる実験が繰り返されることになります。(編集部)

大友良英が考えるフリージャズの可能性と現実とは? WE INSIST!!


 ここ数年、ターンテーブルと同時にギター奏者としての活動も目立つ大友良英。特に、90年代末期に結成した大友良英ニュー・ジャズ・クインテットは、ギタリストとしての彼の特異な存在感を広くアピールすると共に、ジャズ(あるいはフリージャズ)という様式に対する新たな問い直し/カウンターとして新旧両方のリスナーから大きな注目を集めている。11月25日にリリースされる新作『Tailes Out』も、ジャズの語法に寄り添いつつも、ジャズがすでに忘れてしまった熱い何かを喚起する非常に肉感的な力作となっている。高校時代に阿部薫のライヴを何度も体験するなど、もともとは日本のフリージャズ・シーンのなかで音楽的土台を作ってきた大友の目には、60年代から現在に至るフリージャズ、フリー・ミュージックの流れはどう映っているのか。そしてニュー・ジャズ・クインテットの〈ニュー〉に込められた彼の思いとは?

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2004年02月12日 14:00

更新: 2004年02月12日 17:59

ソース: 『bounce』 248号(2003/10/25)

文/松山 晋也

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