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特集

ファラオ宇宙へ飛び立つための4枚

JOHN COLTRANE『Live At The Village Vanguard Again!』 Impulse(1966)

  ジョン・コルトレーンとの出会いなくして現在のファラオはなかった。そう言っても過言ではないほどに、音楽面、精神面において、ファラオがコルトレーンから受けた影響は絶大。今作は彼がコルトレーンと行動を共にしていた時期の作品のひとつ。荒々しい咆哮が印象的だ。

PHAROAH SANDERS『Karma』 Impulse(1969)

  コルトレーンの後継者として、東洋思想や精神世界への傾倒をサウンドに反映させていったインパルス期。試行錯誤しながらみずからの音楽性を高めていくファラオの姿がこの時代の作品からは見てとれる。今作にはスピリチュアル・ジャズの名曲中の名曲“The Creator Has A Master Plan”を収録。

PHAROAH SANDERS『Izipho Zam(My Gifts)』 ボンバ(1969)

  黒人ミュージシャンによる自主運営レーベル、ストラタ・イーストからの一枚。ミュージシャンの意志をなによりも尊重するレーベルの姿勢により、純度の高いファラオズ・ミュージックを展開。アシッド・ジャズ期にも再評価されていたが、収録曲のどれもが今もなおまったく色褪せていない。

PHAROAH SANDERS『Journey To The One』 Theresa(1980)

  コルトレーンの呪縛から解放されたか、なにか吹っ切れたかのような80年代のテレサ期。もっとも脂の乗ったこの時期には、力強く自信に満ちた演奏を数多く残した。躍動感溢れるリズム・セクションに熱情迸るブロウが白眉の“You've Got To Have Freedom”は永遠の名曲。

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2004年02月12日 14:00

更新: 2004年02月12日 17:59

ソース: 『bounce』 248号(2003/10/25)

文/吉村 健

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