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カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2004年01月15日 12:00

更新: 2004年01月15日 17:53

ソース: 『bounce』 250号(2003/12/25)

文/出嶌 孝次

ヒップホップ・ゲームの最終兵器、Gユニットがメジャーリーグに見参!!

50セントは昔からスターだったよ


 ちょうど1年前にもbounceでは〈MAJOR LEAGUE HIP HOP〉と題してこのオモロすぎるゲームを実況中継したのだが、そこで50セントはまだ“Wanksta”をリリースしたばかりの問題児に過ぎなかった。それがどうだろう。その数か月後に放ったアルバム『Get Rich Or Die Tryin'』によって、50はまさしく時代の顔に成り上がった。ドクター・ドレーが「ナズの『Illmatic』やオレの『The Chronic』同様、歴史に残る作品になるよ」と予言したように、同作はリリースされた瞬間にクラシックとなったのだった……。

 そんな一足飛びの躍進を果たした50セントが〈次〉に取りかかったのが、みずからのクルーでのアルバムを完成させることだった。エミネムがD12を、ネリーがセント・ルナティックスを……というようにスター・プレイヤーが仲間たちをフックアップする動きはメジャーリーグの常道だが、50もそれに則ったわけだ。彼が率いるチームは、「G-G-G-G Unit!」の連呼による刷り込みが耳から離れない、その名もGユニット。現在のメンバーは50セント、トニー・イェイヨー、ロイド・バンクス、ヤング・バックの4MCだ。

 まず、現在21歳のロイド・バンクスは、50セントと同じクイーンズのサウス・ジャマイカ育ちで、ずっと50と共にキャリアを積み上げてきた。クイーンズといえば〈Bridge Battle〉の時代からヒップホップが盛んなエリアだが、彼も6、7歳頃からラップを聴きはじめ、11歳の時には自分でもライムしていたという。憧れのMCはビッグ・ダディ・ケインだったそうだが、そんなキッズの頃にはもう50やトニーと出会っていたというから、本当の昔馴染みなのだ。

「トニーとはガキの頃からの友達さ。彼のほうが5歳年上なんだけど、同じブロックに住んでたからいっしょに学校に通ったりしてたよ。でも、50セントとの出会いはちょっと違った。12歳のガキだったオレと、20歳の彼じゃそりゃ世界が違うよな。イイ車に乗って、金もあって、カッコイイ宝石を身につけ、いつもイイ女といて……何でも手にしていた50セントは昔から地元のスターだったよ」(ロイド・バンクス)。

 恐らくはその界隈の連中でGユニットの原型ができていたのだろう。が、メジャー契約を手にした50は狙撃されて重傷を負ってしまう。ロイドがそれでも50と行動を共にした理由は?

「50が撃たれた時、周りの奴らはみんなアンタと同じようなことを言ってたよ。オマエも巻き込まれるぞ、って。実際に離れていった奴も少なくなかった。ただ、オレも撃たれたことがあって、その途端に周りが離れていった経験があるから、50の気持ちがわかってね。それにオレらはもともと近所で育った仲間だしな」(ロイド)。

 身体の傷が回復するや50とGユニットはミックステープ中心にフリースタイルのレコーディングを続け、そのひとつをエミネムが聴くことになるのは御存知のとおりだ。

「オレはスタジオでのレコーディング経験もなかったし、自分の声がどんなふうかも知らなかった。でもスタジオに入って、オレの声にベース・トーンがよく効いてるってことに気付いたら、いろいろと調整しながらラップできるようになったね」(ロイド)。

▼Gユニット関連のマスト盤。

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