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カテゴリ : スペシャル

掲載: 2003年12月25日 11:00

更新: 2003年12月25日 19:18

ソース: 『bounce』 250号(2003/12/25)

文/村尾 泰郎

 英米以外で2003年も印象的だったのは北欧シーン。相変わらず話題のアーティストを着実に送り出したが、なかでもミューやマグネットなんかはUK以上にUK的なメロディーが印象的。もともとパンク/ガレージ・シーンが盛んなスウェーデンからはマンドゥ・ディアオが登場。来日公演も盛り上がりをみせたが、ニュージーランドから現れたダットサンズも日本をはじめ世界を熱狂させたニューカマー。またカナディアン・パンク・シーンの古株、ゴブが腰の座った新作をリリースするなど、世界中でロックンロールが飛び交った1年だった。(村尾)

THE DATSUNS 『The Datsuns』 V2

  全員がダットサン姓を名乗る、ニュージーランドからやって来たハコ乗りガレージ・ロッカーズ。ナタというより傘を振り回すようなガキっぽいギター・リフの応酬。若さとガッツ、それだけで押し切る清々しさがロッキン・ニューカマーとしての貫禄十分。ブレーキなんかとっくに壊れた!!

MANDO DIAO 『Bring'em In』 Majesty/Capitol

  あのハイヴスを生んだスウェーデンから颯爽と登場したニューカマー。ヤサぐれたビートの下に隠した冷たい微笑は凶暴そのもの。その発音しにくいバンド名とは裏腹に、鼓膜を拳でノックするストレートなロックンロールが炸裂する。ガレージ・ロック先進国=スウェーデンを印象付けた。

MEW 『Frengers』 Epic

  UKロックを連想させる繊細なメロディーで、デンマークから飛び出してきたミュー。凍てついたギター・サウンドを皮膜のようなサイケデリアが包み込む。そのハイトーン・ヴォイスに導かれて拡がっていく歌の世界は北欧神話そのもの。〈サマソニ〉での映像をフィーチャーしたステージも素晴らしかった。

MAGNET 『On Your Side』 Mushroom

  地元ノルウェーでは以前から評価が高かった彼もワールドワイドにデビュー。本作ではラップ・スティールからミュージカル・ソウまで、すべてをひとりでこなす鬼才ぶりを発揮。同郷のウィリアム・ハットにも通じるメランコリックなメロディーとエレクトロニカのフレイヴァーが優しく溶け合う。

GOB 『Foot In Mouth Di-sease』 Arista

  サム41の先輩格にあたる、カナディアン・パンクのヤサぐれ騎兵隊。マーク・トロンビーノをプロデュースに迎えたこのメジャー・デビュー作は、サウンドもスケール感も格段にアップしたインターナショナルに楽しめる内容。彼らの可愛い妹、アヴリル・ラヴィーンとのツアーも話題に。

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