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特集

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2003年12月25日 11:00

更新: 2003年12月25日 19:18

ソース: 『bounce』 250号(2003/12/25)

文/池田 謙司、石田 靖博、堀内 幸江

 大きな括りでのダンスものが豊作だったのは疑いなくUK。アンダーワールドやケミカル・ブラザーズがキャリアにひとつの区切りをつけた年にティム・デラックスやフューチャーショックといったフレッシュな面々が躍進したことは非常に意味ありげ。本国では2002年リリースだったレモンジェリーなど衒いのないポップ・アクトも豊作だったし、ビッグ・ビートやデジタル・ロックなどいかにも90年代的なキーワードが早くもリヴァイヴァルしていることにも驚かされた。アンダーグラウンドな方面ではニューウェイヴの意匠を汲むディスコ・ダブのフレイヴァーが続々と増殖していたのも注目の動き。(狛犬)

BOB SINCLAR 『III』 Yellow Productions

  フランス発、イエロー・プロダクションの看板アーティストであるボブ・サンクラーのサード・アルバム。エレクトロ・ディスコ系のポップな内容は、いかにもなフレンチ・ハウス。内容はもちろん、ヴィジュアル面でも相当気合い入ってます!(堀内)

AUDIO BULLYS 『Ego War』 Source/Virgin

  ファースト・シングル“Real Life”がアンディ・ウェザオールに絶賛されたことで注目を集めた新人ユニット、オーディオ・ブリーズ。UKガラージ+ハウスなサウンドをベースにしたバレアリックな雑食性が〈フーリガン・ハウス〉という触れ込みで旋風を巻き起こした。(池田)

FUTURE SHOCK 『Phantom Theory』 Junior/Virgin

  ジュニア(・ボーイズ・オウン)から満を持してアルバム・デビューした強力ユニット、フューチャー・ショック。ポスト・アンダーワールド的なサウンドで、期待を大きく上回る内容&セールスを記録! 〈ELECTRAGLIDE〉出演も人気に拍車を掛けそうです。(堀内)

CHRISTIAN VOGEL 『Dungeon Master』 Tresor

  マイペースに実験的なテクノを作り続けているクリスチャン・ヴェーゲルですが、トレゾーからは久々のリリース。特に派手だったりトリッキーな音だったりするワケではないのですが、イビツなミニマルの世界に刺激されながら踊らされるという……毎度ながら凄い。(池田)

LUOMO 『The Present Lover』 Force Inc.

  数多くの名義で活動する若き天才エレクトロニカ・アーティスト、ヴラディスラヴ・ディレイのハウス仕様名義、ルオモのセカンド・アルバムはディープかつグラマラスなヴォーカル入りハウス・チューン満載。名曲“Tessio”の再録も。(石田)

KRAFTWERK 『Tour De France Soundtracks』 Capitol

  2002年の〈ELECTRAGLIDE〉に出演、名曲“Tour De France”のリメイクに続き、何と17年ぶり(!)に新作が!! まさにクラフトワーク節である長閑なメロディー、ピコピコなサウンドはファイン・アートの極み。古くて新しい、レトロ・フューチャー文化財!(石田)

UNKLE 『Never. Never. Land』 Mo' Wax/Island

  ジェイムス・ラヴェルが新パートナー、リチャード・ファイルと組んで作り上げた新生アンクル・サウンド。そのダークさは相変わらずだが、よりメランコリックなロック色が強くなった。イアン・ブラウン、マニという元ストーン・ローゼス組の参加も話題に。(池田)

TIM DELUXE 『The Little Ginger Club Kid』 Underwater

  2003年のクラブ・シーンを象徴するようなアルバムだったのがコレ! 強いビート、一度聴いたらサビが忘れられない“Less Talk More Action”は2003年きってのアンセムに。セールスも期待を大きく上回り、低迷気味だったハウス・シーンの起爆剤となった。(堀内)

PLANET FUNK 『Non Zero Sumness』 Bustin' Loose/Sony UK

  かねてからシングルで話題を呼んでいたイタリアの超強力ダンス・ユニット。パンクもロックもハウスも何でもアリ! ダンス・ミュージック・ファンのみならず、ロック系のファンも巻き込んで、ヨーロッパはもとより日本でも大ヒット!(堀内)

THE CHEMICAL BROTHERS 『Singles 93-03』 Virgin

  アシッド・ハウスに触発されて活動を始めた彼らの爆走ビート伝。ロックとダンス・フロアを結びつけた90年代の彼らの功績は大きい。そして21世紀に入ってもなおそのビートは鳴り響いている。拍手! フレーミング・リップスをフィーチャーした新曲も入っとるでぇ~。(池田)

BASEMENT JAXX 『Kish Kash』 XL

  四方に飛び散るパーティー・グルーヴが全開なベースメント・ジャックスは、この最新作でUKの新たなるダンス・スタイルを提示。ディジー・ラスカル、ミシェル・ンデゲオチェロ、そしてスージー・スーといった強者ゲスト陣も極太のベースラインで料理している。(池田)

『Chicken Lips : Dj Kicks 』 !K7

  ここ最近、ファッション・シーンを中心に大盛り上がりを見せるニューウェイヴ・ダブ・ディスコの第一人者、チキン・リップスによるDJミックスは、まさに面目躍如な古今東西ニューウェイヴでディスコなトラックが織りなす超おもしろディスコ万華鏡!(石田)

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