こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

特集

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2003年12月25日 11:00

更新: 2003年12月25日 19:18

ソース: 『bounce』 250号(2003/12/25)

文/池田 謙司、石田 靖博、狛犬、堀内 幸江

 そもそも固定のフォーマットがない音楽であるゆえ、細分化しだすとキリがないので、やや不格好ながらテクノもハウスもゴチャマゼに、US産とヨーロッパ産のふたつに強引に分類している。まずUSでは、逞しく10周年を迎えたキング・ストリートのようなレーベルもありつつ伝統的なNYハウスが停滞感を帯び、大御所アーティストたちは生音志向へ。一方でサンフランシスコやデトロイトなどは安定した良作をコンスタントに放っていた。また、シカゴ・ハウスの悠久たる流れを再確認させるような好作も目立った。(狛犬)

LARRY HEARD 『Where Life Begins』 LIFELINE

  Mrフィンガーズ名義で“Can You Feel It”というハウス・クラシックを生んだシカゴ・ハウスの巨匠、ラリー・ハードが久々にアルバムをリリース。より洗練~成熟された大人のハウスを展開。ダンス・ミュージックとしての理想的な成長形。(石田)

KERRI CHANDLER 『Trionisphere』 Nite Grooves/King Street

  ニュージャージー・ハウスの雄、ケリ・チャンドラー久々のフル・アルバム。90年代初期を思わせるようなトラック、ヴォーカルをフィーチャーしたフロア映え必至の曲など、ケリの専売特許でもある黒いグルーヴが炸裂した彼らしい作品。(堀内)

LOUIE VEGA 『Elements Of Life』 MAW

  完全バンド編成によるルイ・ヴェガ初のソロ・アルバムは、前年のマスターズ・アット・ワーク以上の豊潤な音楽性を見せた綿密かつソウルフルな成熟作に。ジャズからラテン~アフロへと至るスピリチュアルなグルーヴの力は来日公演でも大爆発した。(狛犬)

MOODYMANN 『Silence In The Secret Garden』 Peacefrog

  その登場でハウス・シーンを一変させたハウス界のドス黒大統領、ケニー・ディクソンJrことムーディーマン。3年ぶりの新作もやはり黒かった……しかも尋常じゃないほどに。不穏さはそのままに、より洗練されたもっともリアルなブラック・マシーン・ソウル!(石田)

ANANDA PROJECT 『Morning Light』 King Street

  最強の美メロクリエイター、クリス・ブランによるアナンダ・プロジェクト名義のセカンド・アルバム。名曲“Cascades Of Colors”の流れを継承する、繊細で優美な内容は期待どおり。前作を上回るディープな世界に思わずウットリします。(堀内)

DAVID MORALES 『Mix The Vibe : Past Present Future』 Nite Grooves/King Street

  キング・ストリートの10周年を記念した大御所デヴィッド・モラレスのミックスCDは、“Philadelphia”や“Brighter Days”などレーベルのアンセムが散りばめられた集大成的内容に。ハウス史に残る名曲も多数収録されたマストな一枚。(堀内)

PLASTIKMAN 『Closer』 Novamute

  リッチー・ホウティンによるプラスティックマン名義としては5年ぶりとなった新作。静寂のなかに果てしなく沈み込んでいくミニマリズムは、彼にしか作り出すことができない孤高の世界だ。自身の声も初めてフィーチャーし、極めてリアルなリッチーを聴くことができる。(池田)

MARK FARINA 『Air Farina』 Om

  2003年のUS産ハウスでもっとも熱かった西海岸シーンの顔役、マーク・ファリーナの初ソロ・アルバム。コンピ〈Mashroom Jazz〉シリーズでも人気の彼だが、ここではかつて砂原良徳も展開した〈エアー・フライト〉をコンセプトに、お洒落なラウンジー・ディープ・ハウスを聴かせる。(石田)

DUBTRIBE SOUND SYSTEM 『Baggage』 Imperial Dub

  サンフランシスコを拠点に活動している西海岸ハウス・シーンの重要なユニット。前作はジャイヴからだったが本作は自身のレーベル、インペリアル・ダブから。前と変わらず、温かくも美しいディープ・ハウスを堪能させてくれる。名曲“Do It Now”収録。(池田)

FRANCOIS K. 『Live At Sonar』 Sonar

  クラブ史における、生ける伝説ともいえるフランソワ・ケヴォーキアンによる初のライヴ・ミックスCD。収録したイヴェントが〈Sonar Festival 2002〉なためかテクノがメインで、彼にハウスのイメージしか持っていない人には驚きかも。彼の守備範囲は広く深いのだ。(池田)

インタビュー