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特集

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2003年12月25日 11:00

更新: 2003年12月25日 19:18

ソース: 『bounce』 250号(2003/12/25)

文/卯之田 吉晴

 基本的には非コマーシャルを標榜するヒップホップ、ということだが、極端なアンダーグラウンド賛美が霧散した結果、そのアングラ性ではなく音楽性が評価されるようになり、逆に選りすぐりの良質な作品がピックアップされる健全な状況だった。野心的に進化を遂げたコモン、伝統的なフォーマットを自然にアップデイトしたT・ラヴ、フージーズばりの路線で再生したブラック・アイド・ピーズなど、かつてのヒップホップ感への愛着を独自色にカスタマイズしたような逞しい音楽は鮮烈だった。なかでも多作なマッドリブの手腕は2004年も注目の的だろう。(狛犬)

COMMON 『Electric Circus』 MCA

  エリカ・バドゥからプリンスまでの豪華ゲスト陣と共にソウルクェリアンズがふたたび中心とはなっているものの、通常捉えられているヒップホップ観を遥かに超えてしまった本作は問題作と傑作が表裏一体となったとでもいうべき仕上がりに。コモン自身の壮絶な創造性が輝きまくった一枚だ。

T-LOVE 『Long Way Back』 Virgin

  多くのヒップホップ・ファンが待ち望んだフィメールMCのファースト・アルバム。ラップの巧みさはもちろんのこと、本格的なヴォーカルも随所で披露するなどジャジーでセンス良いトラックと共に〈オーガニック・ヒップホップ〉と呼ぶに相応しいサウンドを展開した、期待どおりの逸品だ。

DUDLEY PERKINS 『A Lil Light』 Stones Throw

  2003年も数多くの作品を手掛けたマッドリブですが、そのなかでもいちばんの変わり種といえばこれ。デクレイムによる味わい深すぎる気持ち良さげな歌いっぷりとメロウなトラックが絡み合って生まれた、いろんな意味で感動的なソウル・ミュージックが詰まってます。

BLACK EYED PEAS 『Elephunk』 A&M

  女性メンバーが加わった3作目。反戦歌的なメッセージを込めたリリックと美しいメロディーで多くのリスナーの心を揺さぶった先行シングル“Where Is Love?”の大ヒットで一気にファン層を拡大した彼ら。より多彩な要素を採り入れた本作はコア・ファンをも納得させる出来映えだ。

JAYLIB 『Champion Sound』 Stones Throw

  ジェイ・ディーmeetsマッドリブ=ジェイリブという、希代のプロデューサー2人による共演アルバム。互いに提供し合ったトラック上に各々がラップを乗せていくといった手法を採るなど、音やその鳴りに対する両者のこだわりがひしひしと伝わってきます。

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