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特集

〈セレブ・ポップ通〉によるトーク・バトル!

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2003年12月04日 18:00

ソース: 『bounce』 249号(2003/11/25)

文/bounce編集部

各国を代表する〈セレブ・ポップ通〉が繰り広げるトーク・バトルを実況中継!!

犬笛ヒロ「村上さんはNY、山口さんはロンドン在住ってことで、いつもホットなニュースをbounceに寄せてもらっているわけなんだけど、今回はそれぞれの国の〈最新セレブ・ポップ事情〉を聞かせてもらいたいの。ここ日本ではしばらくのあいだ、アメリカもイギリスもなく〈ポップ・アイドル〉として語られていた時期があったと思う。でも、音楽的にもそれぞれのカラーが出てきて、ようやく差別化を図れるようになったような気がするわ。まずは現在までのシーンの推移、エポックになったアーティストを教えてもらいたいの」

村上ひさし「まずは、アイドル・ブームがついに終焉を迎えたってことが、いちばん大きな事件だよね。それまでいたボーイズ・グループとかって、見事に消えてしまったし。イン・シンクなんかも、うまくソロ活動をやりつつ次の機会を窺ってるって感じで、完全に引き篭もってしまった観のあるバックストリート・ボーイズよりも数段上手って気がするよ。最近はそういうアイドル・ブーム時に出てきたシンガーたちが、20歳を過ぎていかに個性を打ち出すか、けっこう真剣勝負で生き残りを賭けてるって気がする。その点でいけば、ブリトニー・スピアーズ、ジャスティン・ティンバーレイク、ビヨンセかな」

山口珠美「こちらはカイリー・ミノーグよ! 2001年のシングル“Can't Get You Out Of My Head”はマジで衝撃的だった。その後リリースされたアルバム『Fever』は全世界で600万枚のセールスを記録したし、アメリカでも売れた。特にイギリスでのヒートアップぶりは、本人自身も驚きだったはず。キャリア15年にして輝きを失わず、人気アイドルからセックス・シンボル、ファッション・リーダーへと華麗な転身をやってのけたことはあっぱれです。ニュー・アルバム『Body Language』がチャートを掻き回すことは必至! この異常なまでの〈カイリー熱〉は、当分のあいだ続きそうね」

犬笛「やっぱりシーンの推移に〈オーディション系〉TVプログラムは大きく影響しているのかしら? 各国のチャート・アクションだけで判断すれば、いまだ力衰えずって感じなんだけど……」

村上「TV番組〈American Idol〉からは、ケリー・クラークソンとかクレイ・エイケン、これからアルバムが出てくるルーベン・スタダードとかみんな揃いも揃ってメガ・ヒットを放っている。そんなことより、ジェシカ・シンプソンとニック・ラシェイの新婚夫婦の生活ぶりを追ったリアリティーTV〈Newlyweds〉がバカ受け!! というのもジェシカ・シンプソンのオバカさんぶりが強烈だからで、おかげで彼女のセレブ度も急上昇中!」

山口「そっちの方向ですか!? イギリスでは、まだまだオーディションものが元気よ。BBCの〈Fame Academy〉では先日第2期の優勝者が決まったばかりで、〈ポスト・ピンク〉的なパンキッシュ・ギャル、アレックス・パークス。ティーン雑誌のカヴァーを飾っているのは、もっぱらブルーやバステッド、ブレイジン・スクワッドなどよ。あと、〈コンピ大国〉ってことも見逃しちゃダメ!! その年のすべてのヒット・ソングをコンピ一枚で聴けちゃったりするんだから、一般的に広く浅く聴かれる風潮があるのかもね」

犬笛「なんか国のカラーが微妙に出ているみたいだけど、みなさんそれぞれの立場から見たアメリカとイギリスは、どんなふうに映っているのかしら?」

山口「アメリカはジャスティン、ブリトニー、ビヨンセなど、完璧なイメージ戦略に従って寸分の狂いもないスターを作り出してる。威圧感ムンムンよね~。きっと、歌唱力みたいな実力という部分ではイギリス勢も劣ってないんだろうけど、見た目がどうもアカ抜けないぶん弱いのかもな~(笑)」

村上「いいこと言う!(笑) 同じ英語圏とはいえ、実際イギリスは遥か遠い国なんだよ。カイリー以外は興味湧かないなぁ……いちばんイヤなのは……」

犬笛&山口「イヤって!!」

村上「まあまあ、聞いてよ。昔のヒット曲のカヴァーをみんながみんなやってること。それもアイデアとかぜんぜん凝らしてなくて、原曲とほとんど変わらない安易なものばっか。まれにアメリカでもイギリスのアーティストがヒットを出すけど、そしたらいきなり、アメリカっぽい音に変えてしまうのだけはどうにかしてほしい。せっかくの味が消えて、どこにでもあるポップ・ソングになってしまう。あとロビー・ウィリアムスとかさ、曲はいいけどイメージが皮肉屋っぽいし小心者って感じがね。マドンナもイギリスに移住してから、すっかり切れ味悪くなったし」

犬笛「でも、本国でのロビーは凄い人気じゃない?」

山口「悔しいけど、確かにアメリカでは撃沈したみたい。ロンドンに来ていたシェリル・クロウからは、〈セックス・アピールが足りないから、アメリカ向きじゃないのよね〉とキツーイ一発を食らったみたいだし。でもそんな傷心のロビーを、イギリスでは〈スーパースター〉のまま暖かく見守っている。ホントに泣けるわ」

犬笛「国民性や風土からくる微妙な温度差が、そのままシーンの性格を反映しているってことなのかも。今日はそれがわかっただけでも満足! 最後にみなさんが持っている、とっておきの情報をコッソリ教えてほしいわ」

村上「ちょっと待って! そのまえにさ、最近はみなさん副業に精を出してるみたいで、ジェニファー・ロペス、P・ディディ、エミネム、イヴ、ノー・ダウトのグウェンとか、みんな自分のファッション・ブランドを持ってるもんね。ジャスティンもレストランを開店するようだしさ。あとはセリーヌ・ディオンの香水とかも。そのうちこういうセレブのブランド商品に、CDがオマケとして付いてくるっていう時代が来るんじゃないかな?って思うときがあるよ」

犬笛「CDの未来を危惧しているのか……商売に夢中なのか……。で、とっておき情報なんだけど……」

村上「ヒルトンホテル・チェーンの娘、パリス・ヒルトンといえばパーティー・ガールとして有名なんだけど、付き合ってきた男性スターはレオナルド・ディカプリオからフレッド・ダーストという立派な恋愛遍歴。そして来年にはシンガーとしてデビューまで決定と、追い風ムード……が、セックス・ビデオが流出して大騒ぎ。オヤジさんは、何としてでもビデオを差し止めるとか言ってたけど、もうインターネットとかで流れまくってるんだよね。デビュー前なのに大丈夫? トレイシー・ローズを思い出すのは僕だけか?」

犬笛「ハイ。村上さんだけです。対するイギリス、お願いします!」

山口「ガールズ・アラウドのメンバー、シェリル・トウィディーがクラブで泥酔したあげく、人種差別発言ともとれる暴言を吐き大乱闘、相手側から訴えられたの。結局は無罪になったものの、本人のイメージはガタ落ち。ガールズ・アラウド自体が踏ん張りどきなので、レコード会社も冷や汗もの」

犬笛「……〈セレブ・ポップ〉の特集なのに、聞かなきゃよかったわ。夢がブチ壊しよ!! とにかく今日はありがとう」

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