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特集

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2003年12月04日 18:00

ソース: 『bounce』 249号(2003/11/25)

文/新谷 洋子

「世の中にはもっとアグレッシヴな女性が必要だわ。誰も候補がいないなら、わたしが喜んで先頭に立ってあげるわよ」


 カテゴリーを縦横にクロスオーヴァーすることなど当たり前になった今日この頃。とはいえ、教会の聖歌隊とパンク・バンドを掛け持ちし、メアリーJ・ブライジとバッド・レリジョンのアルバムを同等に愛聴しながら育ったアーティストとなると、やはりこのピンクことアレシア・ムーアだけだろう。

「だってバッド・レリジョンは知性を武器に常にリアルなテーマを取り上げていたし、メアリーには本当のソウルがあるわ。真のエモーションをもって歌う人なら誰だってわたしの心を掴むのよ」と、こともなげに説明するのだから。そんな彼女にとって、特定のカテゴリーの枠内で活動することなど論外だった。ご存知のように、デビュー・アルバム『Can't Take Me Home』(2000年)はベイビーフェイスらに楽曲提供を受けた純粋なR&Bアルバムで、この作品からは数々のヒット曲が生まれたが、指示されるままに歌うだけのレコーディングに不満を感じた彼女は、セカンド・アルバム『Missundaztood』(2002年)の制作に際して〈独立〉を宣言。所属レーベルの猛反対を押し切って(いまや大人気プロデューサーとなった元4ノン・ブロンズの)リンダ・ペリーにコラボレーションを申し込み、みずからの子供時代の経験や家族との関係を題材に詞を綴ったのである。そしてサウンドにおいてもロックの要素を採り入れた折衷志向へと大胆に変化したが、結果は全世界で1,200万枚というメガ・セールス。かくして、〈ディーヴァ〉から〈型破りなシンガー・ソングライター〉へと見事に転身を果たしたのである。

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