Crystal Kayのサウンドが楽しい理由?
現時点でのCrystal Kayは、ある程度固定されたチームとコラボレートを重ねることで成長し続けているようにも思える。まず、セカンド・アルバム『637 -always and forever-』を彼女のターニング・ポイントにしたのはGIANT SWINGのT-Kura & MICHICOの手掛けた2曲だった。聴いた当初はフリーキーにも思えた“Girl's Night”、VERBALとの絡み初めにもなったキャッチーなアップ“Ex-Boyfriend”……と成功を収めたこのコラボレートはその後もクリが表現するスタイルの軸となっている。まるでさまざまな時代のR&Bをクリに挑戦させるかのようなプロデューシングはまるで先生と生徒のようでもあったりして微笑ましくも毎度楽しみだ。一方、前作『almost seventeen』収録の“hard to say”で始まった☆タカハシタクはよりカラフルな折衷性と共にクリのヴォーカルを七色に輝かせていて、こちらは友達同士みたいな関係か。で、今回の『4REAL』で連続シングル・カットされることになったOCTOPUSSYのプロデュース曲はR&Bの範疇にこだわりすぎない曲調で、彼女に新たな地平を見せる関係になりそうな予感もある。彼の曲ではSOULHEADのYOSHIKAによるソングライティングやヴォーカル・アレンジも外せないポイントだろう。それらも含めて、彼女とプロデューサーたちが和気あいあいと楽しんでいるかのような印象が作品のそこかしこから漂ってくる。だから聴いてるこっちも楽しくなるんでしょうね。
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