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特集

1965-1966 スタジオ・ワークの可能性の追求と果敢な実験精神

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2003年11月13日 19:00

更新: 2003年11月13日 19:31

ソース: 『bounce』 248号(2003/10/25)

文/速水 丈

『Help!』発表後、ビートルズはアイドル・グループからレコーディング・アーティストへと変貌を遂げていく。65年の前半はまだライヴ活動が中心だったが、『Rubber Soul』は、前作『Help!』のギターとコーラスを中心としたポップなサウンド展開を推し進めると同時に、実験精神もさらに発揮した意欲作となった。ポピュラー音楽にインド楽器をいち早く導入した“Norwegian Wood”やバロック風ピアノを挿入した“In My Life”をはじめ、聴かせどころを心得たアレンジ能力の高さは驚異的。“Nowhere Man”や“The Word”など、歌詞の内容にも注目すべき曲が増えた。しかし、このように使用楽器の幅がさらに広がるにつれ、ライヴで演奏再現可能な曲がどんどん減っていく。その背景には、ライヴ活動への意欲の喪失という4人の意識の変化もあったはずだが、続く『Revolver』(66年)では、ライヴで演奏される曲はまったくなくなってしまう。テープの逆回転やSEの多用をはじめ、インド楽器、ツイン・リード、ブラス・サウンドほか随所に新しい試みがみられるなど、スタジオで過ごす時間が以前よりも増え、スタジオがアイデアを実現する場として活用できるようになったことを、このアルバムははっきりと証明していた。『Revolver』は、ビートルズが未知の領域に足を踏み入れたことがはっきりとわかる傑作であり、これはあきらかに4人の〈脱アイドル宣言〉アルバムでもあった。

▼ビートルズがスタジオ・ワークにこだわり、実験的なサウンドを追求し始めたこの時期のアルバム紹介。

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