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特集

1964-1965 アーティスト性の萌芽とギター・サウンドへのこだわり

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2003年11月13日 19:00

更新: 2003年11月13日 19:31

ソース: 『bounce』 248号(2003/10/25)

文/速水 丈

 64年、パリ公演の最中にジョージが手にした12弦ギターが、ビートルズを次なるステージへと導いた。映画撮影やライヴ活動の合間を縫ってのレコード制作であったにもかかわらず、常に新しいサウンドに挑戦し続けたビートルズ初期の傑作、それが、初の主演映画のサウンドラック盤として発表された『A Hard Day's Night』(64年)だった。50年代のR&BやR&Rなどの影響を受けながらオリジナリティーを追求してきた4人の最初の成果でもあったこのアルバムは、初めて、全曲オリジナルの楽曲で占められていた。そしてこのアルバムのサウンドの要となるのが、先に触れた12弦ギター(リッケンバッカー360-12)で、シングルとしても発表された“Can't Buy Me Love”“A Hard Day's Night”をはじめアルバム収録曲の半分で使用されている。この12弦ギターの音色が初期ビートルズ・サウンドのイメージ作りにどれだけ貢献したか、またその後のバーズをはじめとしたフォーク・ロック誕生のきっかけになったかは、見逃すことができないだろう。

 同じく2作目の主演映画のサントラ盤として発表された『Help!』(65年)では、アーティスティックな側面が顔を出し、“Yesterday”での弦楽四重奏やボブ・ディランの影響の濃さが窺える“You've Got To Hide Your Love Away”をはじめ、直球派から技巧派への転身がはっきりみてとれるようになった。

▼アーティスト精神の萌芽が窺えるこの時期のアルバムを紹介。

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