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特集

耳で聴いたピープル・トゥリー

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2003年08月07日 18:00

更新: 2003年08月07日 20:07

ソース: 『bounce』 245号(2003/7/25)

文/久保田 泰平、桑原 シロー、村尾 泰郎、米田 貴弘

スティーヴ・ウィンウッドをめぐって、音楽の果実……ここに、一本のトゥリーが生まれた

1 YOUNG RASCALS
『Groovin'』 Rhino/1967
かたやアメリカのブルーアイド・ソウルの横綱、フェリックス・キャヴァリエ。声のみならずハモンド・プレイの粘っこさもウィンウッドに負けず劣らず。モータウン、ノーザン・ソウルの消化方法とか、時代を睨んでシタールを用いたりする音楽的好奇心の働きまで、両者共通のセンスは作品から多々見つけられる。(桑原)

2 JOOLS HOLLAND & HIS RHYTHM & BLUES ORCHESTRA
『More Friends Small World Big Band Volume Two』 Rhino/2003
さしずめ〈鍵盤の魔術師〉といったところか。ジュールズ・ホーランドがブギウギ・ピアノを弾けば、たちまち周りに人が集まってくる。ヴァン・モリソンやドクター・ジョンに混ざってウィンウッドもゴキゲンにこのアルバムに参加。そーいえば、ウィンウッドは優れたヴォーカリストだが、男前の鍵盤弾きでもあるのだ。(米田)

3 OCEAN COLOUR SCENE
『Moseley Shoals』 MCA/1996
ポール・ウェラーがウィンウッドの〈子供〉ならば、オーシャン・カラー・シーンは〈孫〉。英国ロックの魅力のひとつでもある極太ギター・リフ、それに絡むブルーアイドながらもソウルフルな歌声。そしてアコースティックの枯れ具合も伝統的。自然体のロックンロールでありつつ、ポップ・センスに長けてる点も似ている。(米田)

4 AL KOOPER
『I Stand Alone』 ソニー/1969
ウィンウッドと同じくハモンド弾きのアル・クーパーだが、ウィンウッドのセンスには惜しみない賛辞を送っていた。やはり自身のソウル・マナーを追求する者同士、稟としつつも香気漂うプレイはお互いに通じるものあり。本作ではトラフィックの“Coloured Rain”を、本家に負けないカラフルなタッチでカヴァー。 (村尾)

5 ザ・スパイダーズ
『風が泣いてる~アルバム No.4』 テイチク/1967
GSのなかでも、スペンサー・デイヴィス・グループやブライアン・オーガーが最高!なんて言ってたのは、ムッシュかまやつか大野克夫ぐらいじゃなかろうか(吹き込んだサチオに感謝)。本作では“Gimmie Some Lovin'”をカヴァー。大野のグルーヴィーなオルガン・プレイは聴きモノですが、如何せんドラムは……。(久保田)

6 THE STYLE COUNCIL
『The Cost Of Loving』 Polydor/1987
ポール・ウェラーのルーツには常に黒人音楽があるわけだが、そこにミック・タルボットという鍵盤弾きが加わって生まれた英国ソウルの粋。このアルバムでは憧れのカーティス・メイフィールドをミキサーに迎え、ウィンウッド同様、ポールのキャリア上果てしなく続く黒人音楽への敬意がもっとも強く表明されている。(米田)

7 PRIMAL SCREAM
『Give Out But Don't Give Up』 Creation/1994
ウィンウッドのソロ作やトラフィックのプロデューサーでも知られるジミー・ミラーを迎えて作られたのは前作の『Screamadelica』。でも本作でこそジミーと絡んでほしかったのだが……。トラフィックのそれを思わせる、プライマル流アメリカ南部への旅は、腰をうずかせるドラッグ漬けのファンクネスを手に入れた。(米田)

8 TUCKER
『TUCKER IS COMING』 BANGPAK/2003
屋根の上のエレクトーン弾きTUCKER。その鍵盤捌きはウィンウッドも驚きの天才、いや異才ぶり。ワザとユーモアが戯れるそのセンスはマニー・マーク的でもあり。エレクトーンとリズムボックスの組み合わせには、ウィンウッドが新作でカヴァーしたティミー・トーマス“Why Can't We Live Together”の影が。(村尾)

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