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特集

トラフィックは英国ロックの交差点!

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2003年08月07日 18:00

更新: 2003年08月07日 20:07

ソース: 『bounce』 245号(2003/7/25)

文/村尾 泰郎

TRAFFIC COLOUR

 トラフィックは60年代の英国ロック・グループのなかでも、とりわけ多彩な音楽性を持ったバンドだった。例えば彼らのデビュー作『Mr. Fantasy』では、同じ67年にリリースされたビートルズ『Sgt.Pepper's Lonely Heart's Club Band』に共通する濃厚なサイケデリアを聴かせてくれるし、スリリングなインタープレイはジャズ・ロック的で、クリス・ウッドのフルートが活躍するあたりはキング・クリムゾンを彷彿とさせたりする瞬間もある。また、バンドの底辺を流れるスワンピーなロック・サウンドをサポートしたのは、彼らの作品の多くを手掛けた巨匠ジミー・ミラーのプロデュース・ワークであり、やはり彼が手掛けたローリング・ストーンズ『Beggars Banquet』にも共通する泥臭さがたまらない。でもその一方で、彼らと同じアイランドに所属するフェアポート・コンヴェションらに通じるトラッド~フォーク・ロック・テイストもまた、彼らの持ち味として忘れられないだろう。

 バンドのこうしたカラフルさは、トラフィックが個性の強いメンバーの集合体であったため。デイヴ・メイソンはソロ作『Alone Together』で、デラニー&ボニーやレオン・ラッセルらをゲストに迎えアメリカン・ロック愛を全面的に開花。またジム・キャパルディのソロ作『Oh How We Danced』では、マッスル・ショールズのスタジオ・ミュージシャンを起用、それがキッカケでマッスル・ショールズのリズム・セクションが後期トラフィックに迎えられることになった。まさにトラフィックは、当時の英国ロックが求めていた音楽的要素が行き交う交差点だったのである。


ジム・キャパルディの71年作『Oh How We Danced』(Island)

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