Mondo Grosso
スタイリッシュに、ジャジーに最先端の音楽モードを提示してきたMONDO GROSSO。でも本当にそれだけなの? 類い希なるサウンド・クリエイター、大沢伸一のソロ・プロジェクトとして現在も進化を続けるMONDO GROSSOは、いくつもの季節を通りすぎながら今年でデビュー10周年を迎えた。新作『NEXT WAVE』で〈新たなる波〉がやってきつつある今こそ、MONDOによる10年分のミュージカル・ジャーニーを振り返るべき時なのでは?
いまや大沢伸一が関わった楽曲はすべてヒットし、あらゆるメディアを賑わせる。birdのプロデュースで国産ディーヴァ・ブームの火をつけ、『SAKURA HILLS DISCO 3000』企画では泡沫的なディスコティークを演出することに関与した。その後放った『MG4』(2000年)では現代的なブラジル~2ステップを、最新作『NEXT WAVE』では80年代をかすめつつ、多様なハウス・アプローチを掲げている。大沢伸一──MONDO GROSSOは今年でデビュー10年目に到達した。それは歴史であり、同時に実に多様で濃密な個人史でもある。
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