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特集

ロックとアクションの切っても切れない関係

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2003年05月22日 17:00

更新: 2003年05月22日 17:36

ソース: 『bounce』 242号(2003/4/25)

文/達磨 剣

BLOW UP YOUR FUSE!!!

僕がAC/DCと出会った中学生のとき、〈アンガスは一回ライヴをやるたびに3kg痩せる〉という話をどこかで読んだことがある。それが事実なのか、誇張されたデマだったのかはわからないが、そのとき僕は〈あれだけ動いてたら本当かもなぁ!〉と無邪気に信じたものだ。AC/DCにはキッズを魔法にかける〈ビッグなロックとハデなアクション〉という魅惑的な方程式がある。それを少し分析してみよう。

まず、アンガスといえば痙攣するかのようなステップ。特に爆発するかのようにギター・ソロを弾き始める瞬間の、電源がパチッと入ったかのような動き出しは見るたびに鳥肌が立つものだ。だが、それはロックンロールの神様、チャック・ベリーのダック・ウォーク(片足を曲げ、リズムに合わせてツンツンと横移動する動き)を極端にしたものとも言うことができるだろう。つまり、あの痙攣ステップは〈アンガス流のロックンロール美学〉を(たとえ極端にデフォルメされたものであったとしても)体現したものであるわけだ。

また、アンガスのもうひとつの目玉アクションといえば首がもげんばかりのヘッド・バンギング。諸説あるだろうが、個人的には〈アンガスこそがヘッド・バンギングの元祖だ〉と言い切ってしまってかまわないと思う。70年代、あれだけのスピードで頭を振ることができたのはアンガスだけだったし(ちなみにライヴ映像を観るとよくアンガスは頭を振りすぎてクラッときてる)、その後のヘヴィー・メタル、そしてスラッシュ・メタルの連中のストイックなヘッド・バンギングにはアンガスの影がちらつくものも多い(写真はスラッシュ・メタル四天王のひとつ、スレイヤーのジェフ・ハンネマン)。

だが、アンガス以外のメンバーはおとなしくステージに立っているのかというとそんなことはない。現在のヴォーカリスト、ブライアン・ジョンソン、そして前任者である故ボン・スコットもハデさはないものの味わい深いステージ・アクションをキメていた。グッとコブシを握り、そして張り裂けんばかりに声を振り絞るその姿は〈ロック・ヴォーカリストはかくあるべき〉とも言いたくなるかっこよさだ。そのバックで黙々と演奏するマルコム・ヤングやクリフ・ウィリアムスの姿も見逃すことはできない。つまり、ステージ上でのメンバー間の〈役割分担〉がはっきりしているところも実にロックなわけで、そこには〈バンド・フォーメーション〉というもうひとつのロックの美学を感じとることができるのだ(写真は見事なフォーメーション・プレイをキメるMC5)。

ハイ・ジャンプやステージ・ダイヴなどの出現によってよりアクティヴになったロック・シーン。だが、ロックとアクションの歴史を紐解いていけばいつもそこににはAC/DCいるのだ。Keep On Bangin'!!!

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