デトロイトの鼓動を伝える定番ディスクたち(2)
VARIOUS ARTISTS 『Time : Space 02』 Transmat(2002)
これこそデリック・メイが蒔いたロマンティシズムの種。このコンピ・シリーズ第2弾は、アリル・ブリカ、マイクロワールドといったデトロイト勢の他に、ヨーロッパや南米のプロデューサーの音源もコンパイル。いつの間にか芽は育っていたのでした。(鈴木)
SUBURBAN KNIGHT 『My Sol Dark Direction』 Peacefrog(2003)
サバーバン・ナイトによる意外にも初めてのフル・アルバム。闇と光が同居するその音楽性には彼も所属するUR一派と共通する匂いがあるものの、そのスキルフルな作風は現場叩き上げの彼ならでは。もちろんURはみんな現場叩き上げですが。(大石)
VARIOUS ARTISTS 430 『West Presents Back To The Rhythm』 430 West(2002)
オクターヴ・ワンのバーデン兄弟は実は5人兄弟だった。その末弟ローンがミックスする正当派デトロイトな世界。アニキたちがヒットさせたキラー“Blackwater”ももちろん入ってます。このミックスの純度の高さはやっぱり血ですか。(池田)
VARIOUS ARTISTS 『Timeless : The Essential Metroplex Classics』 Metroplex(2002)
ゴッドファーザー・オブ・デトロイト・テクノの歴史を振り返る一枚。聴けばいまでも背筋を正してしまう“No UFO's”から、M600と名義を変えた最近の曲まで、〈マシンでソウルを表現する〉という信念の強さに圧倒され、感動させられる。(鈴木)
JOHN BELTRAN 『Sun Gypsy』 Ubiquity(2002)
非常に聴きやすいメロディアスで叙情的な作風で、地味ながらも確実に支持を集めています、この人は。質を落とさずに順調なリリースを続けているのも人気の秘密。ユビキティからリリースされたこの最新作は〈ラテン7:デトロイト3〉ぐらいで見事に調合。(池田)
VARIOUS ARTISTS 『DJ Rolando : The Aztec Mystic Mix』 UR(1999)
99年、間違いなくデトロイト・クラシックの三指に入る大名曲、DJロランドの“Jaguar”でフロアに閃光が走った! 同曲から始まる、UR音源を中心としたロランド初のミックスCDは、まさにデトロイト・アンダーグラウンドのサウンドトラック。(鈴木)
VARIOUS ARTISTS 『Detroit Beatdown Volume One』 Third Ear(2002)
ディープなミッドテンポのビートを特徴とした、デトロイトの新たなキーワードが〈ビートダウン〉。今作はセオ・パリッシュらによるダークなトラックを収録した2枚組コンピ。深く潜り込むようなサウンドがやっぱりデトロイトですなぁ。(大石)
Theo Parrish 『First Floor』 Peaceflog(1998)
出た当初は〈BPM遅すぎて使えね~〉と不評ではあったものの、いま考えると最初のビートダウンでもあったセオ・パリッシュのファースト・アルバム。BPM100程度の緩~く、そしてドス黒く潜行するビートは、確実に時代の潮流を作った。(石田)
VARIOUS ARTISTS 『Sweat Productions... Sweat Volume One Mixed By DJ Rolando』 Sweat/Submerge(2003)
UR傘下のハウス銘柄、ハッピーやソウル・シティなどの音源を使用したDJロランドのミックスCD。UR総帥マッド・マイクやケニー・ディクソンJrのレア曲も収録したベスト・オブ・デトロイト・ハウスな一枚。(石田)
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