流行のリディムを知るにはワンウェイ・アルバムが最適!!
レゲエの世界では日々新しい音楽がリディム(=オケ)と共に生まれる一方、スカ、ロックステディーから現在にいたる音楽としての伝統もまたリディムという形で受け継がれている。リディムはそれを作った当事者たるミュージシャンやアーティストだけのものではなく、レゲエという音楽を表現するすべての人の共有財産であり、それはリアルタイムで、あるいは時を経て鳴らされるのだ。
リディムの通称は近年、あらかじめ固有名を与えられているケースも多いが、古くは同オケでもっとも印象深いものとなった曲名やヒット曲名で称されることが多い。ただ、時にそれとは違う名で再生されることもあり、同リディムでもその時々でメロディーやベースライン、ドラム・パターンなどが変わることも多々ある。クラシックともいうべきリディムは数知れないが、〈Stalag〉〈Answer〉〈Things & Time〉などはその代表例。同リディムで複数アーティストが吹きこみ、7インチで同時リリースする光景はもはや習慣で、それら同オケ曲を一堂に集めたアルバム(=ワンウェイ・アルバム)も多数存在する。2002年、どこのパーティーでも鳴ってた〈Diwali〉や〈Party Time〉〈Nine Night〉などのリディムはワンウェイ・アルバムで体感を。
▼特定のリディムを使った〈ワンウェイ・アルバム〉を紹介。
80年代中期に制作され、いまもクラシック・リディムとして愛される〈Stalag〉を使用した『Original Stalag 17-18 And 19』(Techinique/Virgin France)
こちらも80年代に制作されたクラシック・リディム〈Sleng-Teng〉を使用した『Sleng-Teng Extravaganza』(Celluloid)
〈Party Time〉を使った『Party Time』(VP)
〈Mad Ants〉を使った『Mad Ants』(Greensleeves)
〈Masterpiece〉を使った『Masterpiece』(Greensleeves)
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