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特集

WHAT'S HAPPEND IN DANCEHALL? 世界へのトランジット・ポイント、NYではなにが起こってるんだ?

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2003年02月13日 16:00

更新: 2003年03月13日 18:05

ソース: 『bounce』 239号(2002/12/25)

文/八幡 浩司

NYで行われた世界最強サウンドシステム決定戦に潜入!! 一番ヤバイのはどこのどいつだ!?

サウンドシステムってなんなの?

「サウンドシステムの世界頂上決戦大会〈ワールド・クラッシュ〉が今年も開催!」と言ったところで、多くの読者にはチンプンカンプンなハズ。なので、少し説明を加えて紹介させてもらえば、まずレゲエにおいてサウンドシステムとは、〈それぞれの移動式スピーカー・セット、レコードを保有し、MC、セレクター(一般的にいうところのDJ)などで構成され、ダンスの現場をオーガナイズ、エンターテインする集団〉のことと理解してもらいたい。

 で、島の音楽産業のパイオニアである伝説の〈スタジオ・ワン〉〈トレジャー・アイル〉といったレーベルも、もともとがサウンドシステム出身であることからもわかるとおり、サウンドシステムが本場ジャマイカに登場したのはレゲエの前身であるスカが誕生する以前のこと。登場当初は、空き地やトラックにスピーカーを積んでレコードを売っていたのだが、その場所が島民の娯楽の現場へと変わり、やがて個々の独立したエンターテイメント集団へと変わったとされる。そして、その現場ではレコード・プレイはもちろん、次第にアーティストが参加した〈ラバダブ〉と呼ばれるライヴが行われたり、現在主流の〈DJ〉と呼ばれる歌唱法が生まれたり、アーティストが各サウンドシステム用に吹き込んだ特注レコード=ダブ・プレートを導入したりして、独自な自由で開放的な音楽文化を育み、サウンドシステムはつねに人々の身近な音楽メディア、またトレンド・セッターとしての重要な役割も担いながら、レゲエ・シーンと共に現在まで進化・発展し続けている。

 そして、その奥深いサウンドシステム文化のなかでも、最もハードコアとされるのが〈サウンド・クラッシュ〉、つまりサウンドシステム同士による対決。これは人気と実力を競い合う各サウンドシステム間の激しい抗争の末に考案されたイヴェント方式なのだが、そのやり方はいたって単純。サウンドシステム同士が交互にそれぞれのレコード/ダブ・プレート、MCを駆使したプレイを競い合い、観客がその勝敗を決定するというもの。しかし、それはときに言葉ひとつ、レコード一枚によって勝敗が決するなんともディープなものでもあり、また歓声と共に容赦ないディスとブーイング、ときには空き瓶が激しく飛ぶ交う至極過酷かつ過激な世界でもあるのだ。

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