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カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2003年02月13日 16:00

更新: 2003年03月13日 18:05

ソース: 『bounce』 239号(2002/12/25)

文/Minako Ikeshiro

世界を脅かすジャマイカのハンターたちを一斉検挙!!

ELEPHANT MAN 野太いノドで大地を揺るがす象男


 エレファント・マンがここのところ、ずっとイケている。とにかく、ヒットを放つ。ジャマイカ・ダンスホール・シーンで、その一挙一動を注目されている存在なのである。以前に本誌でレポートしたジャマイカ系移民が観客の多くを占めたNYのラジオ局が主催したコンサートでも、シャギーやショーン・ポール、ビーニ・マンらを差し置いていちばん声援を受けたのが、この〈象男〉だった。

 全体のインパクト、声の強さといったDJで勝ち上がるための必須条件を併せ持っている彼のもうひとつの強さは、ネタ使いや話題選びのセンスの良さ。2002年11月に出たニュー・アルバム『Higher Level』には、80年代の大ヒット曲、ネーナの“99 Luftballoons”からR・ケリー“The World's Greatest”の替え歌、シャインヘッドも使ったスティングの“Englishman In New York”などのメロディーが散りばめられている。

「時間や言語が違っても、いいメロディーってのは廃れないからね。全部俺の好きな曲のメロディーに俺らしいギャングスタっぽいひねりを加えたんだ。俺はみんなが共感できて、聴いていて楽しくなる音楽を目指している」。

 93年からキャリアをスタート、バウンティ・キラー率いるスケアデム・クルーの一員として知名度を上げてきた彼は「独り立ちする時期だと思って」、99年にクルーを脱退。翌年にイギリスの老舗レーベル、グリーンスリーヴスからソロ・アルバム『Comin' 4 You』をドロップ、その後、1年に1枚の割合で作品をリリース。どんなトップ・プロデューサーとも組める位置にいる彼だが、あえて若手を起用して誰よりもトンガった音を作ることでも知られる。

「新しい才能にチャンスを与えないとね。若いとか経験がないという理由で俺はダメだって言わないんだ」。

 25分の電話インタヴュー中、3回も歌ってくれるサーヴィス精神の持ち主。ビーニやショーン・ポールのアメリカでの成功について、どう思っているか訊いてみた。

「レゲエはひとつの音楽なんだから、ほかのアーティストの成功は俺たちみんなの成功でもある。そのなかでそれぞれ役割があって、俺がクロスオーヴァーするかどうかは、神様に任せるしかないね」。

 うーん、ヴェテランらしい発言。日本のサウンドシステムにも人気の彼に、日本についての印象を訊ねて締めることにしよう。

「行ったことはないけど、ジャマイカに来る日本人のクルーはみんな丁寧に接してくれるから、特別に思ってるよ。敬意を持っているって、伝えてくれ」。


エレファント・マンの2001年作『Log On』(Greensleeves)

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