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カテゴリ : スペシャル

掲載: 2002年12月26日 10:00

更新: 2003年03月12日 20:32

ソース: 『bounce』 239号(2002/12/25)

文/村尾泰郎

アーティストとの見事な〈共演〉

 2002年のサントラは、ミュージシャンと映画との関係において充実した作品が多かった。バッドリー・ドローン・ボーイやベル&セバスチャン、メロウなど、ミュージシャンがサントラを制作。エミネムは自身のレーベル・アーティストを中心に構成し、「ピンポン」は、音楽監督を務めた二見裕司のコンセプトが反映された内容に。企画性でいえば、ビートルズのカヴァーでミュージシャンを競演させた「I am Sam」が話題になった。しかし、その強烈なキャラクターで映画=音楽を結びつけた〈ヘドウィグ〉こそ、間違いなく2002年の顔だろう。

HEDWIG AND THE ANGRYINCH 
『Origin Of Love』
  Hybrid/cutting edge
「トミー」「ロッキー・ホラー・ショウ」に連なるロック・ミュージカルが、久々の大ヒット。もとはオフ・ブロードウェイ作品だが、サントラにはボブ・モウルドも参加。決して演技では終わらないロックンロールへの愛と救済が、真っ直ぐに胸を貫く。

I AM SAM 
『Soundtrack』
  V2 
エイミー・マン、ルーファス・ウェインライト、ブラック・クロウズ、シェリル・クロウなど、実力派シンガーたちがビートルズのカヴァーを競いあうという贅沢な内容となった本作。すべてが新録、そして本編のテーマともしっかりとリンクした企画性は、まさに映画との美しいコラボレーション。

BADLY DRAWN BOY
『About A Boy』
  Twisted Ne-rve/XL 
監督みずからがバッドリー・ドローン・ボーイの音楽に惚れ込み、すべてを彼に一任して制作された本作。デーモン・ゴッホがシナリオを読んで、映画を観ず自分のイメージするままに描き出した歌の世界は、もうひとつの「アバウト・ア・ボーイ」。

ピンポン
『Soundtrack』 
 キューン 
邦画サントラのなかではいちばんの話題となった本作。音楽監督・二見裕司(WORLD FAMOUS)によってセレクトされた、石野卓球、BOOM BOOM SATELLITES、CICADAらのナンバーが物語のテンションをアゲていき、SUPERCARがメロウに着地をキメる。このトータル感、お見事!

8 MILE
『Soundtrack』
  Shady/Interscope 
2003年に日本公開を控えたエミネムの自伝的映画、そのサントラは、本人の新曲を中心に、D12、50セントなど彼のレーベル周辺のアーティストががっちりと脇を固める。ジェイ・Zやナズも楽曲を提供。観客に耳からも〈エミネム〉を叩き込もうとする気合いがヒシヒシと。

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