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特集

Guns N' Roses(2)

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2002年10月24日 15:00

更新: 2003年03月13日 18:20

ソース: 『bounce』 236号(2002/9/25)

文/増田 勇一

度重なる不透明なメンバー・チェンジとゴシップ

 このバンドの15年間の変遷を順序立ててキチンと追うことはとても難しい。時間軸が長すぎるからでも、活動歴の密度が濃すぎるからでもない。むしろその逆である。『Appetite For Destruction』以降、ガンズ&ローゼズが発表してきた公式なアルバムは、前述の自主盤にアンプラグド曲4曲を加えた『G N' R Lies』(88年)、91年9月に色違いのアートワークで2作同時発表された『Use Your Illusion I&II』、ルーツを垣間見させるカヴァー集『The Spaghetti Incident?』(93年)、そして99年リリースの2枚組ライヴ作品『Live Era '87-'93』のみ。完全ディスコグラフィーを形成するうえでこれらに加えられるべきアイテムは、何枚かのシングルとサウンドトラック盤にすぎない。いわゆる純然たるオリジナル楽曲として現時点での最新音源にあたるのは、『Live Era '87-'93』とほぼ時を同じくして発表された映画「エンド・オブ・デイズ」のサウンドトラックに収められていた“Oh My God”。それが実に、91年以来の〈新曲〉だった。

 その、あまりにも長い空白の時間、ガンズ&ローゼズは沈黙を守り続けてきた。88年、92年、93年と来日公演も重ねてきた彼らではあったが、93年夏にブエノスアイレスで2年がかりのワールド・ツアーを完了した後は、ライヴ・バンドとしてもずっと機能せず。というか、まずバンドそのものが機能停止状態であり続けたのである。

 スティーヴン、イジーと続いたオリジナル・メンバーたちの脱退は、マット・ソーラム、ギルビー・クラークといったプロフェッショナルたちによって穴埋めされたが、94年以降のガンズは〈誰がメンバーで、誰がそうではないのか〉が不明瞭な状態であり続けた。結果、97年にはアクセル・ローズ個人がガンズ&ローゼズという名前の所有権を法的に獲得。辞めたつもりがないながらも個人活動を進めていたスラッシュ、ダフはそのままガンズの一員としての肩書きを失い、マットやギルビーに至っては〈正式メンバーですらなかった〉というのがこの時点における改訂版の事実となった。

 バンド名を法的に所有する。つまりアクセルは、自分さえいればガンズ&ローゼズであり、自分以外に何人オリジナル・メンバーが顔を揃えようとガンズを名乗ることは不可能という状況を整備した。なぜか? その理由は今日まで具体的に明かされてはいない。が、その後の彼自身の動きを見守りつつ、僕はひとつの確信に至っている。ガンズをガンズのままであり続けさせるために、アクセルは〈時間を止めた〉のだ。

 度重なる不透明なメンバー・チェンジとレコーディング作業のやり直し、そして忘れた頃に届く〈逮捕〉〈暴行〉といったゴシップ。そんな情報しか伝わってこない月日を何年も重ね、ほとんど誰もがガンズの存続、もしくは再生を信じなくなっていた頃、アクセルは動き始めた。

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