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特集

SERGIO MENDES

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2002年09月19日 14:00

更新: 2003年03月13日 18:42

ソース: 『bounce』 235号(2002/8/25)

文/吉本 宏


長い歴史の中で、いつの時代にも人々から支持され続けてきたものにはある共通項がある。それは、〈そのもの〉でしか味わうことのできないオンリーワンの価値があるということだ。言うにはたやすいこのことを現在まで実践し続けてきたのがセルジオ・メンデスだ。

 事実、彼がセルジオ・メンデス&ブラジル'66で数々のヒットを生み出し世界的な成功を手にすると、彼らのスタイルを模したグループが数多く生まれた。当時の逸話を聞くと、新しいグループを売り出そうとする力のないプロデューサーは「とにかくセルジオ・メンデス風に演ってくれ」と言ったそうだ。しかし、セルメン風に演奏したところで、そこに彼らを超える新しい〈何か〉がなければ、所詮は似せもので終わってしまう。このセルメン風と言わしめた、彼の〈スタイル〉こそがセルジオ・メンデスが支持され続けてきた独自の魅力なのだ。

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