耳で聴いたピープル・トゥリー(3)
LOUIS PHILIPPE
『Ivory Tower』Cherry Red(1988)
ビーチ・ボーイズ学を修める二人の教授。達郎教授が研究室で精進しているその横で、ルイ教授はゼミの学生とカフェで授業、なんて雰囲気。<極めたい>なんて気持ちよりも、その音楽が持つ香りを心ゆくまで味わいたいっていう趣味人的な佇まいは、 “Guess I'm Dumb”のエレガントさにも表れているようで。(村尾)
ゴスペラーズ
『FRENZY』キューン(2002)
『Down To Street』とか“Two-way Street”とかいうタイトルが届けてくれるイメージは、なんかやさぐれたストリートじゃなくて、
キンモクセイ
『二人のアカボシ』BMGファンハウス(2002)
井上陽水への憧憬が詰まったデビュー曲“僕の行方”のお次は、ティン・パン・アレーやシュガー・ベイブを研究し、70'sアーバン・グルーヴに挑戦。達郎作品に欠かせないエンジニア吉田保のミックスも絶妙で、世代を超えてあっという間に大ブレイク。福生に次いで相模原が日本のポップスの聖地となる日も近いか?(栗毛)
スクービードゥー
『Beach Party』DECKREC(2001)
ファンキーなリズム&ブルースを身上としている彼らではありますが、彼らの音には他の同系バンドにはない〈異物〉を頻繁に発見できます。“ゆうべあのこが”のイントロがシュガー・ベイブっぽかったり……。彼らのスタジオでのレパートリーに、達郎ソングのカヴァーがあるとかないとか……この際、披露しては!?(久保田)
KICK THE CAN CREW
『クリスマス・イブ Rap.』イーストウエスト(2001)
自身が愛したグッド・ミュージックをただ引用するのではなく、批評眼も込めつつ自身のオリジナルにコンストラクトする達郎の術は、ヒップホップにも通じる……強引? 愛するものとの距離の取り方が似ていなくもない両者がついに交わった2001年の冬でしたが、さて、次のクリスマスを制するのはどっち!?(狛犬)
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