耳で聴いたピープル・トゥリー(2)
JEFFREY FOSKETT
『Thru My Window』パイオニアLDC(1997)
80年代にビーチ・ボーイズの準メンバーとして活躍したジェフリー・フォスケット。本作には達郎&アニタ・オデイによる“Fish”(踊ろよ、フィッシュ)のカヴァーを収録。全編に渡ってひたすら無邪気にコーラスを楽しみ、青空にビールで乾杯。もし達郎がカリフォルニアに生まれてたら、なんて考えてみたりして。(村尾)
NICK DECARO
『Italian Graphtti』MCA(1974)
A&M~ブルー・サムというレーベルを通して、数々の名アレンジを聴かせてくれたニック・デカロ。本盤は山下にも大きな影響を与え、後のシティー・ミュージック/ AORへの道筋を示した名作。ニックは、90年に達郎ソングのカヴァー集『Love Storm』(残念ながら廃盤)をリリース、両者の想いは結ばれたのでした。(村尾)
オリジナル・ラヴ
『変身』ポニーキャニオン
達郎の後継者ということでいえば、もっとも近いところにいる方ではないかと。一般世間的にドーッと知名度を広めた“接吻 kiss”あたりの楽曲を聴くと、まさに。本ベスト盤をリリースしたあたりから<野獣モード>に突入、達郎ラインからは若干外れた<汗臭い>印象も与えましたが、本質的には変わらずに。(久保田)
キリンジ
『Fine』ワーナー(2001)
マニアックな洋楽を独自の解釈でポップに消化するという手法で登場し、僕らを狂喜させてくれた兄弟。おそらくシュガー・ベイブのポップな異端ぶりもそうだったんだろうな(キリンジほど売れなかったけど)。そんな二人も作品を出すごとに完成度を上げ、濃厚な匂いを放つこの4作目ではいささか『ARTISAN』の風格も。(栗毛)
benzo
『benzoの場合』クラウン(2001)
達郎“あまく危険な香り”と同様のインスピレーションで紡がれた楽曲“真昼”はわかりやすい例として挙げられますが、サウンドに対する厳格な姿勢に裏付けられたバンド・アンサンブルやらヴォーカリゼーションやらも含めて。シュガー・ベイブ“雨は手のひらにいっぱい”のカヴァーも、後日披露しております。(久保田)
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