耳で聴いたピープル・トゥリー
山下達郎をめぐって、音楽の果実……ここに、一本のトゥリーが生まれた
MISIA
『GREATEST HITS』BMGファンハウス
<山下達郎バンド>の顔と言ってもいいのが、日本最強の歌ものグルーヴ・マスター・コンビである青山純&伊藤広規。そんな彼らがMISIAのライヴでハウス・ビートを刻んでいるのを観て、思わず頷いた人も多いはず。名曲“Everything”は、“ CHRISTMAS EVE”と並ぶ年末の定番として受け継がれていくことでしょう。(栗毛)
空気公団
『融』トイズファクトリー(2001)
アートへの歩み寄りや独特のライヴ・パフォーマンスのおかげで、ちょっと不思議なイメージもあるけれど、楽曲の普遍性やポップさという意味では超正統派。山崎ゆかりの柔らかなヴォーカルは、シュガー・ベイブで歌っていたころの大貫妙子を彷佛とさせるし。達郎さんと所属事務所がいっしょというのも納得。(栗毛)
MOOMIN
『In My Life』NeOSITE(1998)
まるで達郎のサニーサイドを全開にしたような、そんな伸びやかさでもって“WINDY LADY”をカヴァー。なんか鼻にかかりながらも濁りのないヴォーカルも実は達郎チルドレン? なんて思わせたりもするのですが、お茶の間向けの笑顔と通ウケする本質を使い分けることなく共存させているところも、まさに!(狛犬)
Neo
『Red Incognito』ポニーキャニオン(2001)
彼女の思わせぶりな口づけが、耐えきれないほどのメロウネスに姿を変える。聴く者をトリッピン・アウトさせるような、達郎クラシック“あまく危険な香り”をカヴァー。和製ブラック・フィーリングの最高峰を和製R&Bの先端である彼女が歌うのもなにかの縁か。しかもNEOは82年生まれ。ということは?(狛犬)
少年隊
『Prism』ジャニーズ・エンタテインメント(1999)
日の丸飛行隊(ニッキが原田似という小ネタもありました)とともに舞い降りてきた 五輪ソング“湾岸スキーヤー”の作曲は、達郎&アラン・オデイ(作詞は秋元康)。 個人的にはこの顔合わせでもっとやって欲しかったが。ちなみに少年隊は“BOMBER” “FUNKY FLUSHIN'”といった達郎ソングのカヴァー歴もあり。(久保田)
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