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特集

達郎をめぐる重要人物たち


アラン・オデイ作“Angie Baby”を収録したヘレン・レディー『Greatest Hits』( Capitol)

アラン・オデイ
カナダ出身の女性シンガー、ヘレン・レディーの全米No.1ヒット“Angie Baby”(74 年)の作者であり、みずからも77年に“Undercover Angel”を全米チャートのトップに送り込んだ自作自演歌手。竹内まりやの『miss M』(80年)に収録されている“Every Night”は、アランの歌詞に山下達郎が曲をつけたナンバー。このことをきっかけに、山下はアランに歌詞を依頼し、その結果、『FOR YOU』の収録曲“YOUR EYES”が誕生した。その後も作詞家として山下と数々の曲を共作している。

大滝詠一
ひと言で言うと、山下達郎の師匠的存在。山下はシュガー・ベイブ時代に大滝詠一と出会い、73年のはっぴいえんど解散コンサートで、大滝詠一&ココナッツ・バンクのバック・コーラスを務めた。そして75年、大滝が旗揚げしたレーベル、ナイアガラからシュガー・ベイブの唯一のアルバム『SONGS』をリリース。翌年に同レーベルからリリースされた大滝、山下、伊藤銀次の『ナイアガラ・トライアングル VOL.1』は、いわば師匠とその弟子たちによるコラボレーション・アルバム。

チャーリー・カレロ
フォー・シーズンズの60年代のヒット曲、その大半のアレンジ/指揮を手掛け、70年代にはフランキー・ヴァリやローラ・ニーロなどのアルバムに携わったアレンジャー/プロデューサー。山下達郎直々の指名で『CIRCUS TOWN』のニューヨーク・サイドのセッションを取り仕切り、アレンジも担当した。なお、『SPACY』の収録曲“言えなかった言葉を”は、本来『CIRCUS TOWN』に入る予定だった。よってこの曲のブラス・アレンジは、チャーリー・カレロのスコアに基づいている。

吉田美奈子
RCA時代の山下達郎の重要なパートナー。山下は、吉田美奈子の『MINAKO』(75年)にバック・ヴォーカルで参加。以後、二人は親交を深め、数多くの曲を共作するようになった。RCA時代の山下の曲の大半は、吉田美奈子の作詞によるもの。ちなみに『CIRCUS TOWN』の収録曲“ラスト・ステップ”は、もともと吉田美奈子の『FLAPPER』(76年)に提供された曲である。また、吉田美奈子の『 TWILIGHT ZONE』(77年)は、山下との共同プロデュース。

竹内まりや
竹内まりやはRCAの所属アーティストとして山下達郎の後輩にあたり、その関係で彼女のデビュー・アルバム『ビギニング』(78年)に山下は自作曲“夏の恋人”を提供。その後、山下は竹内まりやのレコーディングに直接関わるようになり、楽器演奏、バック・ヴォーカル、アレンジなどで彼女の音楽活動を支えた。二人は82年4月に結婚。復帰作『REQUEST』(87年)以降の竹内まりやのアルバムおよびシングルは、すべて山下のプロデュース作品。

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2002年09月07日 03:00

更新: 2003年03月13日 18:43

ソース: 『bounce』 229号(2002/2/25)

文/渡辺 亨

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