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カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2002年07月17日 20:00

更新: 2003年03月20日 15:06

ソース: 『bounce』 233号(2002/6/25)

文/恒藤聖文

ソウルとロックンロールが車庫で合体! ハイエナジーで吹き荒れるギター・ノイズ、ヴォリュームたっぷりの歌──ベルレイズ解禁!!


「これぞ直球のロックンロール!」──雑誌をめくると、時々飛び出してくるそんな謳い文句にゃあ半信半疑。〈ストゥージズを思わせる〉だなんて言葉に小躍りさせられて聴いてみたものの、どこが〈思わせる〉なのかわかりゃあせず、小躍り中断が関の山だ。しかし、今度ばかりは信じてよかった! ベルレイズ、彼らがのっけから放出するロックンロール・エナジーは種火なしに即炎上! 彼らの選りすぐりの爆裂ナンバーを集めたアルバム『Meet The Bellrays』が、かのポップトーンズよりリリースされたが、本作はロックンロール主義者はもちろんのこと、ソウル信者をも棲み分けを無視して魅了させること必至だろう。〈MC5をバックに歌うティナ・ターナー〉──そんな噂も眉唾じゃなかったぜ。いや、彼らは決してあの爆裂音質をやたらと真似てみせてるわけではない。MC5の魂、モーター・シティーのバーニング・ソウルと破壊的エナジーを見事継承する者たちなのだ。その証拠に、MC5のギタリスト、ウェイン・クレイマーも彼らと競演した際に大いなる賛辞を送ったそうな。

「ウェインは私たちの大ファンよ。彼は私たちのやってることを誇りに思ってくれているみたいね」。

自信たっぷりにこう答えるのは、黒人女性ヴォーカリストのリサ・ケカウラ。息遣いのひとつひとつからも凄まじいパワーを感じさせるシンガーだ。   

「私たちはとにかくオリジナルなものをやりたかったの。ロックとソウルを組み込んだ何かがやりたくて……。だから、〈MC5みたいにしようよ〉みたいにやってたワケじゃない。ナチュラルにやっていくに従ってサウンドが進化していった感じね」。

当初はもっとリズム&ブルース色濃厚なサウンドだったそうだが、それがこんなヘヴィ-なサウンドへと変化したのも自然のなりゆきのようだ。ブルーズがよりビートを求めて転がっていったのと同じように……。

「テンプテーションズやアレサ・フランクリンのライヴ盤だって、凄くヘヴィーなサウンドよ。まるでブラック・サバスやMC5を聴いてるみたい。ヘヴィーなリズム&ブルースが炸裂してるわ。だから私たちは、もともとのスタイルに近いものをやっているというか、ほかの誰もが忘れていた部分をピックアップしているだけ」。

あぁ、なんてキッパリ素敵に言い放ってくれるのだろう。そう、元来、ソウルもロックンロールもこうであったはずである。無闇にシーンをあおいでみなくたって、そこかしこで大炎上してたはずではないか……。ロックがロールし、ブルーズがエクスプロージョンするのは当然のことだったはずである。まぁ、ともかくロックンロール本来の熱気がベルレイズには結集している。今後の野望を「世界征服!」と屈託なく言い放つリサ。最後に、ロックンロールとはなにかを彼女に問うてみたし!

「ロックンロールは説明を超えたものよ。言葉で言うものじゃなくて感じるもの。スピーカーから流れ出る最初の一音をちょっと聴いただけで、ロックンロールがどんな風に感じられるものなのかわかるわ。でも、言葉にはできない。革のパンツとか、不良っぽいジャケットを着ることだとか、ギターのトーンだとか、そんなものじゃないはずよ。だからマス・マーケットでクリエイトしようとしているロックンロールは失敗してるのよ。ロックンロールって凄くリアルなものでオーガニックなものだから、でっちあげるのは無理ね」。

ベルレイズ、奴らはでっち上げの〈ロックもどきバンド〉とはわけが違う。リアルなロックンロールのギラつき、ここにアリ。いますぐそれに会いにいけ、出会い頭にノックアウト間違いなしだ!

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