魅惑の女性コーラス・グループたち
ジャンルに関わらず、ガール・グループのコーラスにシビレるという人は多いだろう。オキナワならば、まず筆頭に挙げられるガール・グループはフォーシスターズ。照屋林助の師匠、小那覇舞天(ブーテン)が育てた4人姉妹だ。デビューした60年ごろ、姉妹は8歳から13歳ほどだったが、唄よし踊りよし。その後、十数年にわたって活動を続け、代表曲の“ちんぬくじゅうしぃ”や“丘の一本松”などは、同じく4人組のでいご娘の音源と同様、マルフクからリリースされている音源で聴くことができる。
そして、そんなオキナワのガール・グループの伝統を現代に伝えてくれたのが初代ネーネーズだった。プロデューサーの知名定男のもと、91年に『IKAWU』でデビュー。幼くして結成されたフォーシスターズらと違い、ネーネー(お姉さん)の名がふさわしい、清々しくも成熟したハーモニーを響かせた。ライ・クーダーらをゲストに迎えたり、『なーらび』(95年)ではジェゴグ・グループ(バリ島の竹のガムラン)と共演するなど、サウンドも多彩。彼女たちのハーモニーを盛り立てた。その後、古謝美佐子がソロに転じるなど、メンバー・チェンジを経て、現在のネーネーズは代替わりした新グループだ。
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