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特集

DISC GUIDE──旅行者たちに捧げるブルースを厳選!(3)

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2002年04月04日 05:00

更新: 2003年03月18日 20:50

ソース: 『bounce』 230号(2002/3/25)

文/大石 始、穀田 大、桑原 シロー、ダイサク・ジョビン、堀内 幸江、村尾 泰郎

『O BROTHER, Where Art Thou?』Soundtrack Mercury(2000)

戦前のアメリカ南部を舞台に、コーエン兄弟がユーモアたっぷりに描いたホラ話「オー・ブラザー」。そのサントラはT・ボーン・バーネットが監修。黒人唱歌~カントリー~ブルースなど、アメリカのルーツ音楽を見事にパックし、聴けば目の前に広がる綿花畑の海。「映画はサントラのプロモ・クリップだった」とは監督の弁。(村尾)

大滝詠一
『A LONG VACATION』
ソニー(1981)

ある保養地を舞台とし描かれた夏向き恋愛談集。〈ホテル〉という非日常性を浮かばせるセッティングと大滝音楽のドリーミーな側面とが結びつき、永遠のリゾート物語として結実した。五月雨はライトレインに変わり、夜更かし場面にラジオもマージャンも登場しない。これで椰子の木とナイアガラの関係性が離れ難いものとなった。(桑原)

TOSHIYUKI YASUDA
『ROBO*BRAZILEIRA』
Emigration Japan(2000)

電気羊が夢を見るなら、ロボットだってサウダージ。初期ファンタスティックプラスチックマシーンのメンバーだったトシユキ・ヤスダが、ボサノヴァのリズムにのって、ロボ声ボッサ。まるで手塚治虫のマンガに出てくるロボットみたいに人なつっこくて、涙もろいその歌声は、旅の記憶を何度もリプレイしているみたい。(村尾)

琉球アンダーグラウンド
『琉球アンダーグラウンド』
リスペクト(2002)

沖縄にて結成されたジョン・テイラーとキース・ゴードンによるユニット。多くの〈島音楽〉に触れてきた彼らが、現地の民謡の魅力に触れて完成させたアルバム。ドラムンベースやレゲエのリズムに絡みつく三線の音色が不思議な響きを発している。そんなサウンドへ挑むのは、元ネーネーズの宮里康子をはじめとする現地のシンガーたち。(穀田)


※こちらは廃盤です

SWEET ROBOTS AGAINST THE MACHINE
『Sweet Robots Against The Machine』
akashic/イーストウエスト(1997)

テイトウワの溢れる好奇心とたくさんの実験を詰め込むには、別の名義と2枚組というCDのヴォリュームが必要だったのか? 本作発表後、記念碑的アルバム『SOUND MUSEUM』がリリースされたことから察すれば、これがいかに重要な行為であったかがわかるというもの。バリのガムランをまるごとフィールド録音したDisc-2が圧巻。(穀田)

TAJ MAHAL TRAVELLERS
『July 15,1972』
SHOWBOAT(1972)

自然発生的な音の礫をぶつけあい、未知の風景を探り出そうとする試み。モザイク的混沌の果てにあるサイレンスへの飛行。閃光の束が重なった先にはいつもの地平が見えているのだが、あまりに透き通っていて形が掴めない。これは、72年に発表された彼らのファースト録音盤。旅の過程の記録横断といった趣。(堀内)

TALVIN SINGH
『OK』
Omni/Island(1998)

世界中どこでも使える共通語〈OK〉を駆使し、インド、NY、沖縄などさまざまな都市に飛んでレコーディング。レゲエ、ドラムンベースのエッセンスが入り乱れ、民族楽器とエレクトロニック・サウンドが融合した先鋭的でヒューマニティー溢れる混血音楽を作り上げたタルヴィン・シン。誰でもない俺、を探るための旅は今日も続く。(桑原)

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