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特集

ウェスト・ロンドン発信→行き先自由なクロスオーヴァー・ミュージック

カテゴリ : フィーチャー

掲載: 2002年04月04日 05:00

更新: 2003年03月18日 20:50

ソース: 『bounce』 230号(2002/3/25)

文/高橋 玲子

さまざまな音楽要素をクロスオーヴァーさせ多面体のごとき豊かな表情を持つダンス・ミュージックを創造する動きは、引き続き盛り上がりをみせています。なかでもアシッド・ジャズを彷佛とさせるスタイリッシュな音像の<西ロンドン>ものは、まめにアナログを買い求める努力が続かなければなかなか全貌を理解しづらかったのですが、アルバム・リリースも増えてからはいよいよ人気沸騰。ソウル、ジャズ、ラテン、ブラジル、アフリカなどなどを採り入れる実験精神やリスナーに行き先の自由を与える大らかさが、ジャイルス・ピーターソン的とでも言いましょうか。そのDJ的な折衷感覚が、微妙な既聴感とともに魅力なのです。古参の貫禄もあるフィル・アッシャーやパトリック・フォージに続き、現時点で先陣を切るディーゴは、みずから主宰する、2000ブラックで展開してきた数多の試みを4ヒーローの新作で見事に結実させました。トーキング・ラウド繋がりでは元ガリアーノのロブ・ギャラガーが在籍するトゥー・バンクス・オブ・フォー、その所属レーベル、サーカスとも兄弟関係にあたる、ロウズ・オブ・モーションのオーナーであるクリス・フィッツジェラルドはミスター・ヘルマーノを率いてブラジリアンの風薫る傑作アルバムを発表。またロウズ・オブ・モーションからはネオン・フュージョンに続いてモダージがソウル・エッセンス豊かなアルバムをリリース、DJで数回来日しフロアを沸かせました。レゲエをバックグラウンドに持つI.G.カルチャーのニュー・セクター・ムーヴメンツも必聴。近隣のドイツでは間もなくアルバムが到着するジャザノヴァやトゥルービー・トリオを擁するコンポストが、フランスではブラジリアンへの深い理解が滲む編集盤も人気のイエロー・プロダクションズが安定したリリースを続けています。

文中に登場するアーティストの代表作を紹介。


トゥー・バンクス・オブ・フォーの2000年作『City Watching』(Sirkus)

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