ギターウルフ インタビュー(2)
憧れ、そして信じること。ここにギターウルフのすべてがある。初めてロックンロールの洗礼を受けたときにシビレた<あの感じ>。それこそがギターウルフの追い続ける永遠のテーマなのかもしれない。
「オレ、洗練された感じのものが大嫌いなんだよね。洗練されたロックはあるかもしれないけれど、洗練されたロックンロールやパンクはない。やっぱりパンクやロックンロールには不良っぽいものが付きまとってなきゃいけないと思うし、いつもロックンロールの原点にいたいっていう気持ちはある」(セイジ)。
でも、原点に居続けることって、結構、たいへんなのでは? という問いに「練習しなきゃいいんです(笑)」と、こともなげに切り返すセイジ。じゃあ、そうやってギターウルフが追い求めるロックンロールって、いったいなんなのよ?
「まあ、べつに特別なもんじゃないですね。普通にあるもの、自分を覆っている殻のような」(セイジ)。
「カッコよくて楽しいもの」(トオル)。
「氷だけで、水で割らない酒……うそ(笑)。わかんないけど、まあ好きな音ですね」(ビリー)。
「そう、唯一自分たちがカッコつけられる音だな」(セイジ)。
要領を得たのか得ないのかよくわからないこの返答を聞いて思ったのは、ナゼかブルース・リーのことだった。カッコよさの証明、それだけのために神がブルース・リーを造り賜うたといっても過言ではないだろう、あの存在感、あの影響力。それって、まさにロックンロール。
「ブルース・リーがポーズをキメたあと、さりげなく親指で唇をこする仕草。こう、親指でピシッと。ジョニー・サンダースもやるんだけどさ、とにかくあれがカッコよくってたまんないんだよ。だからロックンロールやってるヤツには<燃えよドラゴン>は絶対観てほしいね。とにかくカッコつけるってことが大事なんだからさ」(セイジ)。
あえて結論めいたヤボを言わせてもらうなら、ブルース・リーが映画で呟くキメの一言、
ロックとは?
「氷だけで、水で割らない酒……うそ(笑)。わかんないけど、まあ好きな音ですね」
──ビリー
当時の彼らってさ、なにからなにまで怪しく光っていて、ライヴ観に行くだけなのになんか悪いことをしている気がしていたよ」という、彼が選んだ一枚は、ザ・スターリンのベスト・アルバム『Best Sellection』(WAX/徳間ジャパン)
TKCA-71074 2,913円(税抜)
いまやお馴染みとなった特殊仕様革製ジャケット・ヴァージョンも初回限定でリリース。ギターウルフのニュー・アルバム『UFO ロマンティクス』(キューン)
KSCL-438
2,913円(税抜:通常盤)
ギターウルフの代表作を紹介。
- 前の記事: ギターウルフ インタビュー
- 次の記事: 革ジャン──それは、ロックに命を捧げた者だけが袖をとおす!!